フリーランスのITエンジニアに対する企業からの発注が増えている──。ITフリーランスのエージェント事業を展開するPE-BANK(東京都港区)が、フリーランスのITエンジニアに発注経験のある企業担当者と、フリーランスのITエンジニアを対象に実施した「ITフリーランスエンジニアへの発注に関する実態調査」で分かった。
●発注減の背景にフリーランス新法 増えた案件の特徴は?
企業担当者に、2023年度に比べて「ITフリーランスエンジニアへの発注が増えたか」を尋ねた。「かなり増えた」(12.1%)、「やや増えた」(42.7%)と、合わせて54.8%が「増えた」と回答。一方「変化を感じない」は40.8%、「やや減った」は2.4%、「かなり減った」は1.9%だった。企業のDX推進が進む中、フリーランスのITエンジニアに対するニーズは拡大傾向にあるようだ。
フリーランスのITエンジニアへの発注が減ったと回答した企業担当者に「発注が減った理由」について聞いた。最も多かったのは「フリーランス新法により発注しにくくなった」で38.9%。「セキュリティリスクが気になった」と「個人だと不安」が、ともに33.3%と続いた。
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フリーランスの権利を守るための法案が進む一方、企業側では社内体制の整備に時間がかかり、フリーランスへの発注ハードルが上がっているケースもあるようだ。
フリーランスのITエンジニアを対象に、発注が増加している案件の特徴を尋ねたところ、1位が「リモート可」(19.0%)、2位が「DX」(17.4%)、3位が「先進技術(AIなど)」(14.3%)となった。
DX推進やAI技術の導入が加速し、高度な専門スキルを持つ即戦力のフリーランスのITエンジニアに対する需要が拡大していることが分かる。
調査はフリーランスのITエンジニアに発注経験がある企業担当者412人を対象に、インターネットで実施した。調査期間は2024年11月28〜29日。
(小松恋)
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