<第48回日本アカデミー賞>最優秀作品賞は『侍タイムスリッパ―』!劇場1館からのスタートで快挙 安田淳一監督「『頑張っていれば、誰かがどこかで見ていてくれるといつも仰っていた福本清三さんに見せてあげたいです」と涙

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2025年03月15日 01:40  クランクイン!

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第48回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した『侍タイムスリッパ―』の面々 (C)日本アカデミー賞協会
 「第48回日本アカデミー賞授賞式」が14日、都内で開催され、池袋シネマ・ロサ1館からの単館スタートした『侍タイムスリッパ―』が、最優秀作品賞を受賞。安田淳一監督は感極まって涙を浮かべるシーンも見られた。最優秀賞は『キングダム 大将軍の帰還』が助演男優賞、撮影賞、照明賞、録音賞の4冠を達成したのが最多となった。

【写真】最優秀作品賞を受賞した『侍タイムスリッパ―』安田淳一監督、山口馬木也

 『侍タイムスリッパ―』は、時代劇の撮影所にタイムスリップした幕末の侍が、斬られ役として第2の人生を歩もうとする姿をコメディタッチで描く。監督は、『拳銃と目玉焼』などのインディーズ作品を手がけた安田淳一、主演を時代劇で活躍する山口馬木也が務める。

 2024年8月に、インディーズ映画の聖地ともいえる池袋シネマ・ロサ1館から上映がスタートした『侍タイムスリッパ―』。その後、鑑賞した人たちが大きな渦を巻き起こし、最終的には全国300館を超える劇場で上映されるほどになった。

 安田監督は、本作で一人10役以上をこなすことに。この日も監督賞、脚本賞、撮影賞、編集賞をはじめ、作品賞を含めると、5つの優秀賞を受賞し、編集賞では最優秀賞を獲得していたが、最後に作品賞という大きな栄冠を勝ち取った。

 安田監督は「本当に驚いています」と並みいる大手配給作品を差し置いての栄冠に目を丸くすると「最後まで物事を諦めずにやることを教えてくれた父と、『頑張っていれば、誰かがどこかで見ていてくれるといつも仰っていた福本清三さんに見せてあげたいです。本当にありがとうございます』と涙。

 続いて、作品の助監督を務め、劇中でも助監督役の山本優子を演じた沙倉ゆうのが「たくさんの方に助けてもらって、たくさんの皆さんの思いが詰まったこの作品を、皆さんと一緒に作り上げることができたのが、本当に嬉しくて幸せです」と感極まる。

 そして主演の山口も目に涙を浮かべると「心臓が飛び出るかと思いました」と率直な胸の内を明かし「インディーズ映画で、たった1館での上映。最初は小さな小さな光でしたが、多くの方が評価してくださったおかげで、こんなキラキラした場所に立てております。何度も劇場に足を運んで下さったお客様がいます。その方に聞いたら『キャラクターたちに会いに行きたくなる映画』だと言うんです。こんなに嬉しいことはありません。この映画が与えてくれたすべてのことが、折に触れ、今後自分の帰る場所になると思います。そのきっかけを与えてくれた安田監督、本当にありがとうございました。そして応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました」と感情を爆発させていた。


■優秀作品賞(★は最優秀賞受賞者)
・キングダム 大将軍の帰還
★侍タイムスリッパー
・正体
・夜明けのすべて
・ラストマイル

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