
TBS系で好評放送中の日曜劇場「御上先生」。第9話の放送を前に主役の御上孝を演じている松坂桃李の取材会が行われた。
−今作に参加されてどんなお気持ちですか?
今作のようにメッセージ性の強い作品で、ギリギリなワードやせりふ、描写などを含めたものを、地上波ドラマで成し遂げたという実績は自分の中でとても大きなことだと思いました。これがゴールではないですが、メッセージ性とエンタメ性を融合させて視聴者にお届けする、これを改めて続けて行きたいと思いました。
−もしシーズン2があるとしたらどんな作品に
シーズン2が仮にあるとしたら、同じ世界線の御上じゃない人が主人公でやった方がいいと思います。今作では文科省と学校のことを問題提起をしましたが、例えば生徒の神崎拓斗(奥平大兼)が大人になって何か問題提起をするとか、違う登場人物が同じ御上先生の世界線で違う現場の問題を提起する方がおもしろいのではないかと思います。
−生徒役の俳優のみなさんから感じたものはありますか?
今回、生徒役のみなさんを見ていて思ったのは、事務所としては「とにかく目立って」と思いがちですが、今作で生徒役を演じた皆さんにはそのような感じは一切ありませんでした。皆さんはそのシーンを成立させることだけを考えて芝居をしていると感じました。具体的には、クランクインの段階で最終話までの台本もあり、皆さんは逆算をして点から線につながるように芝居をされていたので、一切無駄がない。それを今のキャリアでやれているということが本当にすごいなと思います。
−今作に関わる中で新たに芽生えた思いはありますか?
あらためて、僕自身が父親になったということもあり、この国の未来の教育環境がどうなっているのかが気になります。生徒自身が主体性を持って考え、発言に責任をもって物事に向き合っていく、そういった教育環境が主体になれば、また違った世の中になっていくのではないかと思います。
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−槙野恭介を演じる岡田将生さんに対する思いは何かありますか?
今作には3つの軸があります。それは御上の教育の軸、神崎の冴島先生(常盤貴子)との軸、岡田が演じる槙野恭介の官僚の軸があり、この3つの軸が今後混ざり合って一つになって行きます。そこに行くまでの官僚ブロックの空気作りみたいなものが全部岡田にかかっているので、「後はよろしくね」みたいな。
−御上先生は「考えること」を伝えていますが、撮影が始まってから何か変化はありましたか?
わが子は言葉もわからない年齢ですが、子どもに対する接し方において、一緒に考えてみようと言い続けることを心に決めました。親が答えを出すのはそれほど難しいことではないことだと思いますが、その子どもと一緒に成長しながら考える大事さというものをこの作品から学ばせてもらったので、自分の人生においても持ち続けなければならないのかなと思っています。
−生徒役のみなさんにメッセージをお願いします。
プロデューサーの飯田さんもおっしゃっていたことですが、今作を踏み台にして次なる作品に羽ばたいていってほしいです。また、今作で得た知識や、「もっとこういうこともできたな」という思いがあるならば、それを全部生かして次の作品につなげてほしいと思います。きっと皆さんなら僕が言わなくてもできるだろうなと思っていますが、次の現場で得たものでまた、皆さんの芝居の自己ベストを更新していってほしいと思っています。
−9話前に向けて見どころやメッセージをお願いします。
1話から布石を打ってきたものが、次回の9話で明かされたり、ヤマトタケルが誰なのかついに明かされます。先ほど僕が言った3つの軸が一つになることで、最終的にどのような終着点を迎えるのかが見どころです。またなぜ、御上先生のクラスが29人という数字なのかというところもふまえて見ていただけたらと思っています。
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