プレミアの半自動オフサイド導入は再び延期か…FA杯での約8分確認が要因に

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2025年03月19日 15:35  サッカーキング

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半自動オフサイドテクノロジーの正式導入は再び延期に [写真]=Getty Images
 プレミアリーグは半自動オフサイドテクノロジー(SAOT)の導入を再び延期することになるようだ。18日、イギリス紙『ガーディアン』が伝えている。

 プレミアリーグでは昨年4月に全会一致で2024−25シーズンでのSAOT導入を決定。当初は昨年10月のインターナショナルウィーク後に運用開始見込みとなっていたが、追加の技術テストが必要となったことから、技術の信頼性が完全に確信できるまで導入は見送られることになり、現在までまだ採用されていない。

 それでも、先月にはプレミアリーグの最高フットボール責任者であるトニー・スコールズ氏が、SAOT技術が大きく改善したことから、早ければ今シーズン中にも導入することを考えていると明かしており、カラバオ・カップに続いてFAカップ5回戦で試験導入されることが決定し、同大会で問題が起きなければ、早ければ今月のインターナショナルブレイク後にプレミアリーグでも導入される可能性が浮上していた。

 しかし、大会史上初の導入となったFAカップ5回戦のボーンマスとウルヴァーハンプトンの一戦で、ハンドの可能性も含めたオフサイドの確認の際にSAOTがうまく機能せず。最終的にはこれまで通りにVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が手動で線を引いて確認する事態となり、イングランドサッカー界で最長となる約8分間の確認を要する事象が発生した。

 試合後にはFA(イングランドサッカー協会)が「ほとんどのオフサイド判定はより迅速になるが、必要に応じてVARは線を引くオプションを持っている。このプロセスは複数の選手がシステムのカメラからボールや他の選手を遮る『エッジケース』で必要になる可能性がある。これにより、VARがオフサイドに近いチェックを行う特定のシナリオでこれまでに見られたようなチェック時間の長さが時折発生することがある」などと声明で経緯を説明する事態となっていた。

 これを受け、今回の報道によると、プレミアリーグは引き続き検証する必要があることから、今月のインターナショナルブレイク後に導入する計画は延期になったが、FAカップ準々決勝や準決勝、決勝では再度試験運用していくことを決断したという。

 なお、プレミアリーグは現在でも今シーズン中にSAOTを導入したいと考えているものの、それにはクラブの支援が必要になる模様。現時点で最速で導入されるのは4月5日と6日に開催される第31節と見られているが、今季残り8試合という段階で大幅な変更を行うことに疑問視するクラブもあり、SAOTの導入に関しては今後も注目が集まることになりそうだ。


【ハイライト動画】ボーンマスvsウルヴァーハンプトン


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