元大阪地検検事正の北川健太郎被告(65)が元部下に対する性的暴行の罪に問われている事件に絡み、国家公務員法(守秘義務)違反や名誉毀損(きそん)など四つの容疑で告発・告訴されていた大阪地検の副検事について、大阪高検は19日、いずれも不起訴処分とした。
一方、被害女性の情報を第三者に伝えるなど不適切な言動があったと認定。戒告の懲戒処分になったと明らかにした。
副検事は事件直前、上司の被告や被害女性が集まった懇親会に参加。女性はその後に性的暴行を受けたとされ、副検事が被告側に捜査情報を漏らしたなどとして告訴・告発していた。
高検は副検事が得た情報について「職務上ではなく私的な立場で知った」として、国家公務員法違反には当たらないと説明。名誉毀損を巡っても「情報は不特定多数に伝わっておらず、(副検事に)その認識もなかった」などとした。
高検の小橋常和次席検事は「検察組織に対する信頼を失う行為で厳正な処分をした」と話した。被害女性の代理人弁護士は「副検事の言動で女性は2次被害を受けている。不起訴と戒告は承服しがたく、身内びいきの処分だ」とのコメントを出した。【高良駿輔】
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