商品券配布、自民で慣習化=石破首相の説明迷走―国会

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2025年03月20日 07:31  時事通信社

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参院予算委員会に臨む石破茂首相=19日、国会内
 石破茂首相の商品券配布問題を巡り、自民党内で同様の行為が過去から続いてきた実態が浮き彫りとなった。岸田文雄前首相も在任中に配布していたことが判明。「政治とカネ」の適正化を掲げてきた首相だが、不明朗な「慣習」を自らも踏襲した格好だ。首相は違法性を重ねて否定するものの、あいまいな説明にとどまり、波紋はさらに広がった。

 「歴代首相が商品券配布を行っていたかどうか、全く把握していない」。首相は19日の参院予算委員会でこう述べた。

 それとは裏腹に、党内からは過去の自民政権での商品券配布を認める証言が相次ぐ。「岸田政権でも首相との会合前に秘書が持ってきた」。ある自民関係者はこう打ち明けた。

 自民の政務三役経験者は取材に、2012年以降の安倍政権時に当時の官房副長官との会食で数万円分の商品券を渡されたことがあると明らかにし、「原資は官房機密費だと思った」と振り返った。

 それ以前も自民幹事長室や国会対策担当だった際、幹事長や国対委員長から「年1回100万円、または50万円が渡された」と証言。現金授受に当たり政治資金収支報告書への記載は求められなかったと話す。国会閉会時などにはシャツやスーツの仕立券が配られたと言い、「『贈答文化』は永田町にまん延している」と指摘した。

 「野党にもスーツの仕立券を出している話を聞いたことがある」。18日の衆院法務委員会では鈴木馨祐法相がこう発言し、野党が訂正を求める場面もあった。

 派閥裏金事件を受け、昨年の自民総裁選で首相は「必要なカネは使い道も集め方も限りない透明性を持ち公開しなければならない」と訴えた。しかし、19日の予算委で商品券配布の理由を問われ、首相は「付き合いが悪い、ケチなどと言われたことを気にする部分が相当あった」と、政権維持に焦りを深める胸中を吐露。自民内からは「軸がない人だ」との声が上がる。

 これまでの国会審議で、首相は商品券を配布した回数について、10回前後との認識を示していたが、19日の予算委では「菓子折りみたいなものを合わせれば、ということだ」と内容が変遷。立憲民主党会派の広田一氏が「首相就任後、商品券を配ったのは何回か」とただすと、「現在確認中だ」と言葉を濁した。

 立民の野田佳彦代表は19日、首相在任時の商品券配布を問われ「全くない」と即答。「自民の政治文化の問題になってきた」と述べ、国会審議で「慣習」の実態を追及する考えを示した。 

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  • さすが、金�ɥ���の亡者自民党。今更驚きはしない。不潔極まりない。
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