韓国のポン・ジュノ監督(55)が、新作の米映画「ミッキー17」(28日公開)を携え、20年の「パラサイト 半地下の家族」のプロモーション以来、5年ぶりに来日した。
同監督は26日に東京・シネマサンシャイン池袋で行われたジャパンプレミアに参加した。舞台あいさつには、山崎貴監督(60)が駆けつけ、ポン・ジュノ監督とチェ・ドゥホプロデューサーに花束を贈った。山崎監督は、23年の米アカデミー賞でアジア初の視覚効果賞を受賞した「ゴジラ−1.0」を作るにあたり、怪獣映画の家族の物語をくみ込んだポン・ジュノ監督の06年の映画「グエムル−漢江の怪物−」から、学んだ部分があっと明かした。
ポン・ジュノ監督は「パラサイト」で、19年のカンヌ映画祭(フランス)で韓国映画初の最高賞パルム・ドール、20年の米アカデミー賞では非英語作品史上初の作品賞ほか監督賞、脚本賞、国際長編映画賞(旧外国語映画賞)と最多4部門を受賞した。オスカーを取ったアジアの2監督が檀上に並び、会場は沸いた。
山崎監督は「ミッキー17」について「とても、ひと言で言い表せない。本当に良かった。ビックリしました。見に行って、ずっとワクワクして見た映画は久しぶり」と大絶賛。「ちゃんとした社会的問題も内包し、まずは面白い。すばらしい映画ができて、おめでとうございます」と祝福した。
ポン・ジュノ監督は「『ゴジラ−1.0』楽しく見させていただきました。『ミッキー17』にも怪獣が少し登場します」と劇中に出てくる「クリーパー」の存在を口にした。すると、山崎監督は「怪獣映画を、たくさん作っていらっしゃる。『漢江』を見た時、すごいのできちゃったと当時、悔しく見ていた」と、ポン・ジュノ監督の06年の映画「グエムル−漢江の怪物−」に嫉妬したと明かした。その上で「ちゃんと家族の物語だし。怪獣映画に家族の物語を入れるというのは、あの作品から学んだ部分がすごくある。これこそが、新しい怪獣映画なんだと」と、影響を受けたことも明かした。
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ポン・ジュノ監督は「『ゴジラ−1.0』にも、人間と歴史が描かれていた、とても印象的で感銘を受けました。これからも怪獣映画を、たくさん作っていきましょう」と山崎監督にエールを送った。
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