矢田稚子首相補佐官 政府は26日、「女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム(PT)」(座長・矢田稚子首相補佐官)の最終会合を東京都内で開いた。出席した石破茂首相は「若者や女性に選ばれる地方」の実現に向けては、「(性別による役割分担意識など)無意識の思い込みや男女間の賃金差の是正に取り組むことが重要だ」と強調。地方の職場改革を後押しするため、サポート体制を整備する考えを示した。
職場改革支援では、公募で選定した自治体に専門家を派遣。男女間の賃金差の要因などを個別に分析した上で、地域の人々と連携して女性が活躍しやすい職場環境づくりを提案していく。
PTは約1年にわたり、有識者や経済界へのヒアリングから賃金差の発生要因や女性が就労継続することがもたらす効果などを分析。妻が出産後に就労継続した場合と、退職して再就職しないケースでは、世帯の生涯可処分所得に1億6700万円の差が出るとの試算を公表するなどした。
会合終了後に取材に応じた矢田氏は、PTを通じて「女性活躍は労働供給面からも、イノベーションを起こすという意味でも経済的な意義が大きいと実証することができた」と述べた。