ミック・シューマッハー「F1を諦めたわけではない」がスタンス変更。当面は「WEC最優先」

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2025年03月27日 15:50  AUTOSPORT web

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2025年のWECで36号車アルピーヌA424をドライブするジュール・グーノン、ミック・シューマッハー、フレデリック・マコウィッキ
 アルピーヌ・ハイパーカーのドライバー、ミック・シューマッハーは、メルセデスAMGフォーミュラ1チームのリザーブドライバーの役職を退いた後、耐久レースに焦点を移すにあたって「他の機会を探す」意欲を示している。

 このドイツ人ドライバーは先月のカタール1812kmでWEC世界耐久選手権での2年目のシーズンを開始。ジュール・グーノン、フレデリック・マコウィッキと組んだアルピーヌ・エンデュランス・チームの36号車アルピーヌA424で13位に入った。


■WECの盛り上がりには「充分な理由がある」

 F1で7度の戴冠を誇るミハエルを父に持つシューマッハーは以前、2022年シーズンの終わりにハースチームのシートを失った後、F1に復帰したいという希望を公言していた。

 昨年、彼はメルセデスAMGのリザーブドライバーとしてグランプリレースとのつながりを維持し、ピエール・ガスリーと組むためにジャック・ドゥーハンを選出する前には、アルピーヌのF1チームのレースシートの候補とも考えられていた。

 カタールで語ったシューマッハーは、F1の夢は「完全に諦めたわけではない」が、スタンスを変えて耐久レースやその他の機会にもっと全力を注ぐようになったと説明した。

「僕が今年間違いなく試みたことは、WECを主な焦点として設定し、リザーブドライバーの役割を担うことなくWECに100%関与し、それによって他の機会も探り、機会があればそれをつかんで自由になれるようにすることだと思う」とシューマッハーは語った。

「結局のところ、それがどこにつながるかは非常に不透明だ。僕はまだ、これから何が起こるのか、何が自分の思いどおりになるのかを、ただ待つ気分だ」

 どのレースや選手権に興味があるかと尋ねられたとき、シューマッハーは詳細には触れなかったが、アルピーヌとの現在のWECプログラムが依然として最優先事項であるとすぐに答えた。

「年間8レースしかやらないでいるには、僕はまだ若すぎると思う」とシューマッハー。

「そのうちに、もう少しレースの機会があればいいなと思う。でも、いまはWECが主な焦点だ。それをうまくやって、それから様子を見たい」

「どんなチャンスが訪れ、どんな選択をしても、自分にとって、そして自分の個人的な目標や希望にとってベストなものになることを期待している」

「F1でチャンスが生まれれば、断ることはない。どこか別の場所やWECなどで良いチャンスがあっても、断らないよ」

「分析して、自分がそれに合っているかどうか、長期的にそこにいる自分をイメージできるかどうかを見極めるだけだ。まだ分からないし、いますぐに決断を急ぐつもりはない」

「繰り返しになるが、何が起ころうとも、日々受け止めて様子を見るつもりだ」

 これまで、シューマッハーはアルピーヌで9レースに出場。昨年9月の富士6時間レースでは総合3位に入り、A424初の表彰台を獲得している。

 ただし本人も認めているように、26歳の彼はまだオレカ・シャーシをベースに持つこのプロトタイプ車両の特定の要求をマスターするために取り組んでいる最中だ。

「もちろん、まだ学ぶことはあると思う」とシューマッハー。

「1年ですべてをマスターし、すべてを学んだとしたら残念だと思う。そうであるなら、少し簡単すぎるからだ」

「明らかに、WECには多くの人が入ってきている。アストンマーティンも(今年からハイパーカークラスに)参加している。それは、ますます多くの人が興味を持っていることを意味している。それには充分な理由があると思う。これはチャレンジングな選手権だ」

「競争が激しいという側面もあり、そのためドライビングもとても楽しく、興味深いものになっている」

「まだ100%ではない。僕はまだ学んでいるところだし、当面の間はこのような形で続けるのが理にかなっていると思っている」

[オートスポーツweb 2025年03月27日]

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