ENEOS福住が王者au TOM’Sに会心の一撃。コースレコード2台のトヨタ最前列独占でモリゾウも笑顔【GT500予選レポート】

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2025年04月12日 18:20  AUTOSPORT web

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ポールポジションを喜ぶ豊田章男オーナー、福住仁嶺、大嶋和也(ENEOS X PRIME GR Supr)/2025スーパーGT第1戦岡山
 4月12日、岡山国際サーキットで2025年スーパーGTの開幕戦となる第1戦『OKAYAMA GT 300km RACE』の公式予選が行われ、GT500クラスは14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)がポールポジションを獲得した。2番手は1号車au TOM’S GR Supra(坪井翔/山下健太)、3番手は24号車リアライズコーポレーション ADVAN Z(松田次生/名取鉄平)となっている。

 いよいよ新シーズンの開幕を迎えたスーパーGT。例年とは異なる昨年12月の最終戦以降、各メーカーやサーキットが主催するシーズンオフテスト、そして3月の岡山、富士で行われた二度の公式テストを経て、今年も桜咲く岡山国際サーキットでシリーズの幕が上がる。

 今季GT500クラス車両は、ブレーキや車体下のスキッドプレートの規定変更こそあるものの、空力パーツは開発凍結ということもあり、外観で感じ取れる部分は少ない。しかし、スポーティングレギュレーションでは予選方式が2023年までの“ノックアウト”方式に戻され、以前は8台だったQ2進出車両は10台に増加、タイヤはQ1で1セット、Q2で1セットの計2セットが使用できるという変化がある。


Q1:1号車auの山下が王者の貫禄をみせるトップタイム

 そんななか迎えた開幕戦の予選。GT300クラスのQ1を経て、14時33分から始まったGT500クラスのQ1は、まず全15台が出走。10分間のセッションでは、序盤は各車ともピットで待機する時間がありつつ、残り8分になると19号車WedsSport ADVAN GR Supraの阪口晴南を先頭に、続々とマシンがコースインしていく。

 もっとも遅くピットを離れたのは100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTで、残り6分というタイミングで山本尚貴がコースに向かった。その間、すでにコースインしている車両はウォームアップランでタイヤに熱を入れ、残り3分ほどでアタック合戦が始まる。まずターゲットタイムは37号車Deloitte TOM’S GR Supraの笹原右京が1分17秒767を記録したが、この後はホンダ・シビック・タイプR-GT勢が続々とトップタイムをブレイク。

 しかし、Q1の最後にトップタイムをマークしたのはディフェンディングチャンピオンの1号車auのステアリングを握る山下だった。山下は1分17秒157を記録して王者の勢いそのままに、Q1トップでパートナーの坪井にステアリングを託した。

 2番手には今季からワコーズブルーに一新した16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTの大津弘樹が続き、11番手以下の17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT、8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GT、37号車Deloitte、ベストタイムが走路外走行と判定された39号車DENSO KOBELCO SARD GR SupraがQ1敗退となっている。


Q2:1号車auの牙城を14号車ENEOSの福住が崩す

 続くQ2は15時11分にスタート。出走は1号車au、3号車Niterra MOTUL Z、12号車TRS IMPUL with SDG Z、14号車ENEOS X PRIME GR Supra、16号車ARTA、19号車WedsSport、23号車MOTUL AUTECH Z、24号車リアライズ、38号車KeePer CERUMO GR Supra、100号車STANLEYの10台だ。

 Q2ではセッション開始と同時に3号車Niterraの佐々木大樹が真っ先にコースイン。2分ほど待機した後に19号車WedsSport、16号車ARTA、38号車KeePer、100号車STANLEYがピットを離れ、残り7分を切ると残りの5台もコースに出ていく。

 そして残り2分、王者1号車の坪井が先陣を切るアタックに入ると、最初から1分16秒516のコースレコード更新タイムを叩き出す走りを披露する。その後は19号車WedsSportの阪口晴南、100号車STANLEYの山本、24号車リアライズコーポレーション ADVAN Zの松田次生がアタックを行うが、昨年の“国内2冠”王者のタイムは超えることができない。

 サーキット中が絶対王者である1号車auのポールポジション獲得を予感するなか、14号車ENEOSをドライブする福住仁嶺が全体ベストタイムを刻みながらフィニッシュラインに戻ると、1号車auを0.075秒上回る1分16秒441をマーク。新たなコースレコードタイムを樹立するとともに、2023年第7戦オートポリス以来、TOYOTA GAZOO Racing移籍後初となるポールポジションを獲得した。

 福住のポールポジション獲得に、ROOKIE Racingオーナーの“モリゾウ”こと豊田章男トヨタ自動車会長もピットで笑顔をみせた。シーズンオフテストから好調の1号車auは2番手、3番手にはヨコハマタイヤの24号車リアライズZがつけるトップ3に。

 4番手には今季からホンダ・レーシングがメンテナンスを担う100号車STANLEYが続く。5番手には24号車リアライズとともにヨコハマタイヤを履く19号車WedsSportが入り、ブリヂストンに風穴を開けた。岡山国際サーキットで行われている2025スーパーGT開幕戦は、13日の13時10分から82周の決勝レースがスタートする予定だ。

[オートスポーツweb 2025年04月12日]

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