2025年FIA F2第2戦サクヒール アレクサンダー・ダン(ロダン・モータースポーツ/マクラーレン育成) 4月13日、2025年FIA F2第2戦サクヒールのフィーチャーレース(決勝レース2)がバーレーン・インターナショナル・サーキットで開催され、アレクサンダー・ダン(ロダン・モータースポーツ/マクラーレン育成)がFIA F2初開催から200戦目の節目の一戦で初優勝を飾った。
19番手スタートの宮田莉朋(ARTグランプリ/TGR-DC)は14位となった。
フィーチャーレースのグリッドは4月11日に行われた公式予選で決定され、レオナルド・フォルナローリ(インビクタ・レーシング)がポールポジションを獲得。フロントロウ2番手にビクトール・マルタンス(ARTグランプリ/ウイリアムズ育成)が並んだ。
セカンドロウ3番グリッドにルーク・ブラウニング(ハイテックTGR/ウイリアムズ育成)、4番手にダン、5番手にロマン・スタネ(インビクタ・レーシング)が続いた。
今大会のタイヤコンパウンドはプライムタイヤがハード(ホワイト)、オプションタイヤがソフト(レッド)となり、上位勢の多くがスタートタイヤにソフトを選択するなか、宮田はハードをチョイスしてレースに臨む。
タイヤ交換義務を有する周回数32周、もしくは60分+1周のフィーチャーレースは日本時間20時25分(現地時間14時25分)気温29度、路面温度42度、快晴のドライコンディションのなかフォーメーションラップを経てスタートを迎えた。
ソフトを履いたポールシッターのフォルナローリが好スタートを決めてホールショットを守り、2番手にはダン、3番手にラファエル・ヴィラゴメス(ファン・アメルスフォールト・レーシング)が浮上する一方、ウイリアムズ育成の2台は蹴り出しでやや出遅れてマルタンスは6番手、ブラウニングは10番手まで後退してしまう。
その後方ではスプリントレース勝者のジョセップ・マリア・マルティ(カンポス・レーシング/レッドブル育成)が大きくポジションをあげて5番手につけ、宮田もマックス・エスターソン(トライデント)をかわして18番手に浮上し、オープニングラップを終えた。
この時点のオーダーはフォルナローリ、ダン、ヴィラゴメス、スタネ、マルティ、マルタンス、サミ・メゲトゥニフ(トライデント)、ジャック・クロフォード(ダムス・ルーカスオイル/アストンマーティン育成)となり、ソフト勢がトップ8を占める展開となる。
6周目、4番手までポジションを上げたマルティが前方のヴィラゴメスに仕掛けてターン4で前に出るが、ここはヴィラゴメスがポジションを死守する。
隊列先頭ではトップとのギャップを1秒以内に縮めた2番手ダンが、7周目のターン1でフォルナローリを巧みにパスし、その背後ではマルティが同じくターン1でヴィラゴメスを攻略して3番手に浮上した。
トップに浮上したダンは2番手に後退したフォルナローリとの間合いを着々と広げていき、9周目には1秒以上のタイムギャップを築いてみせた。
レースが中盤に差し掛かる11周目、17番手のジョン・ベネット(ファン・アメルスフォールト・レーシング)が他車に先駆けてピットに入ったことを皮切りに、徐々にタイヤ交換を行うドライバーが現れる。
13周目、4番手マルタンスが上位勢のなかでもっとも早くソフトに履き替え、17番手でタイヤ交換組のトップとなると、15周目に2番手フォルナローリ、3番手マルティもハードに履き替えを行い、マルタンスの後方8番手、9番手でコースに復帰する。
この時点で宮田は5番手となり、背後からチームメイトのマルタンスに追われる展開となるが17周目にピットインしてソフトを履き、19番手となる。
同じく17周目にトップを走行するダンがピットに入ってハードを装着し、タイヤ交換組トップのマルタンスの1.2秒前方でコース復帰を果たした。
18周目にリンドブラッドがピッインして全車がタイヤ交換義務を終えると、ダンがラップリーダーとなり、2番手以降マルタンス、フォルナローリ、上位勢で唯一ソフトタイヤを履いたブラウニング、マルティが続く。
レースは終盤戦に突入し、4番手のブラウニングが20周目のホームストレートでフォルナローリをパスして3番手に浮上すると、翌周同じ場所でマルタンスを攻略し、2番手となる。
しかしこの時点で、独走状態となったトップのダンが2番手ブラウニングに対し5.6秒ものギャップを築いており、周回を重ねるごとにその差はどんどんと開いていく。
最終局面に差し掛かる28周目、ペースの上がらないマルタンスにフォルナローリが仕掛けて3番手に浮上する。マルタンスも負けじとポジション奪還を試みるが、フォルナローリが3番手を守り抜いた。
ポジションを落としたマルタンスは翌周のホームストレートでマルティに先行を許し、5番手まで後退する。その後方では安定したペースで周回を刻む宮田がモントーヤにアウト側から仕掛けていき、15番手にポジションをあげた。
トップを走るダンのレースペースはファイナルラップに入っても衰えることはなく、独走状態となったダンが2番手に約8秒ものギャップを築いてトップチェッカーを受け、FIA F2初開催から200レース目の節目の一戦にF2キャリア初優勝を飾った。2位にブラウニング、ファイナルラップにマルティと3番手争いを繰り広げたフォルナローリが3位に続いた。
宮田は入賞には届かなかったものの、スタートから5つポジションを上げた14位でフィーチャーレースを終えている。
次戦となる第3戦ジェッダは4月18〜20日にサウジアラビア市街地のジェッダ・コーニッシュ・サーキットで開催される。
[オートスポーツweb 2025年04月13日]