
3月、YouTubeチャンネル『佐久間宣行のNOBROCK TV』に"大喜利が強すぎるアイドル"として呼ばれた動画が1ヵ月で235万回再生するやいなや、今月9日も同チャンネルに「大喜利ドッキリの仕掛け役」として出演。
そんなアイドルグループ「ドラマチックレコード(以下、ドマレコ)」の新居歩美が、4月14日(月)、デジタル写真集『Flip』をリリースした。
デジタル写真集は「少女から大人へ」をテーマに、合間のいたるところで彼女が大喜利にチャレンジする現場で撮影された一冊。「週プレ グラジャパ!」限定版では、そんな無茶振りを受ける彼女の見事な"大喜利力"も知ることができる特典映像も付いてくる。
週プレNEWSでは、撮影後のそんな"あゆち"にインタビュー。ブレイク直前の心境や、ライブアイドル界の"外"へ立ち向かう意気込み、今の野望などを語ってもらった。
■決して天性の面白さがあるわけではなくて
――ライブアイドル界では「筋金入りのお笑い好き」と知られている新居さん。まずは『NOBROCK TV』に出るまでの経緯を聞かせてください。
新居 佐久間さんがプロデュースするアイドルグループ「ラフ×ラフ」さんの公式YouTubeに「アイドル天下一大喜利武道会」というシリーズ企画があって。そこでウチの"ドマレコ"が初代優勝グループになることができて、2月にその企画の有観客イベントにも呼んでいただいたんです。
お客さんがいて、もちろん審査員として佐久間さんもいらっしゃったんですけど、そのイベントでも優勝することができたのが大きかったのか......。佐久間さんに「面白い」と言っていただけて、『NOBROCK TV』にも出させていただきました。
――有観客イベントでは、最後のお題「アンコールで出てきて言うことか?」に「片岡鶴太郎って結局なにで売れた人なんだっけ!?」という回答で大会最高得点も叩き出す活躍っぷり。佐久間氏は『佐久間宣行のオールナイトニッポン0(zero)』(ニッポン放送)でも「渋谷凪咲や福留光帆に並ぶレベル」と語っていました。
新居 恐れ多すぎるんですけど(苦笑)、そのラジオは私も聴きました。「会議で名前を出している」って話をされていて、半信半疑だったんですけど本当に呼んでいただけて。「ウソ!?」って感じでしたし、「100ボケ100ツッコミ」みたいな芸人さんがメインの企画じゃなくて、自分の企画を作っていただけたのがすごく嬉しかったです。自分の面白さが活かせるお仕事なんじゃないかって。
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――常に「自分の面白さが出るかどうか」を考えているのがすごいですよね。
新居 (笑)。でも、おかげさまでちょっと売れそうな、いいスタートが切れた気がします。「嬉しい」より「これから頑張らなきゃ」ってプレッシャーのほうが強いんですけどね。
――でも、動画のコメント欄を見ているとかなりいい評判でしたよ。
新居 そうですね。嬉しい言葉、結構ありました。中でも「豊富なパターン」とか「ロジックで構成される面白さ」とか、"お笑いのインプット量"について書いてくださっている方が多くて。大喜利って、接種してきたエンタメが残っている自分の脳の引き出しから、どれだけウケそうなものを出せるかというか。私は決して天性の面白さがあるわけではなくて、引き出しにモノを溜め込んできた人間なので、それが伝わったのが嬉しかったですね。
――素晴らしい大喜利観と自己分析......(笑)。でも、そのお笑いのインプットを始めたのもここ数年の話なんですよね?
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新居 ここ2〜3年くらいです。地元の友達がお笑いライブに連れて行ってくれたのがきっかけでズブズブと。今ではその友達を越えて、昨年は152本のライブを見ました。
――聞いたことない数!
新居 でも今年に入ってから、忙しくて全然行けてなくて......。最終的に3ケタ行っておかないとなって思ってます!
――さすがです(笑)。そんな新居さんということで、今回のグラビアは、合間に何度も大喜利にチャレンジしてもらうような現場で撮影されました。
新居 グラビアって聞いて現場に来たのに、急にフリップを渡されるんですよ? 正直「うわ、出たよ......」とは思いました(笑)。でも水着でフリップを持つ姿はちょっとシュールで面白かったんじゃないかなと思います。
――スタジオに入るやいなや、投げられた「花粉症だらけの恋愛リアリティショー」というお題に「今日杉(好き)」と即答するなど......ずっと実力に驚かされる現場でした。
■いつかブレイクできたら◯◯ちゃんのように
――おそらく今後、今回の現場のように大喜利を絡めたお仕事が増えていく可能性が高いと思います。視聴者やファンを「笑わせなきゃいけない」って、プレッシャーじゃないですか?
新居 私の大喜利の回答って、正直に言うとそんなに自信を持って出してないんです。「これはつまらなくないはず」って及第点を出して、それを良しとしてもらえてホッとしている感じだから。
――むしろ自分の想像以上に笑ってもらえているのを楽しんでいる、と。
新居 そうです。あと、自分がソロで活動していたら多分辛くて駄目でした。ドマレコというグループに所属していて、守らなきゃいけない、自分が引っ張って売れさせたいものがあるからこそ、そこに貢献するためだから何でも頑張れると思っています。
――なるほど。
新居 あと私、この前、売れてアンチが増えたとき用に、「エゴサしても傷つかないための3ヵ条」を考えたんですよ。もし辛くなっても頑張れるように。
――その3つ、教えてもらってもいいですか?
新居 ひとつ、「エゴサーチは世論じゃない」。目に入るのはあくまで「世間の声」ではなくて「ただの1投稿」で、かつ、エゴサーチはそういうものを見て不安になるための行為じゃなくて、「新居歩美ちゃん、かわいいのに面白い」とか「ドマレコのライブ行ってみたい」みたいな投稿に"いいね"をつけて"釣る"ための行為なんだって。これを前提にして......私を叩くコメントは、つまらないので見ません!
――言い切った!
新居 ふたつ、「全員が笑うものは世の中にない」。SNSを見ていると、M-1二連覇の令和ロマンさんのことすら「つまらない」って言う人がいるじゃないですか。令和ロマンが笑わせられなかった人を私が笑わせるなんて無理! だから気にするな、と!
で、みっつめは逆に「普通にライブアイドルをしていたら批判なんて来ない」。みんな知り合いや距離の近い人のことは叩かないけど、遠い有名人のことは叩くじゃないですか。だからそういう声が耳に入ったら「遠くまで来たなぁ」と思おうって。
――昔、有吉弘行さんが「ブレイクするっていうのはバカに見つかるってこと」という言葉を残していましたが、ブレイク前にそこに辿り着いたんですね。
新居 なのでこれらをタトゥーにして、腕時計を見るようにチェックしていこうかなと。
――やめたほうがいいと思います(笑)。では、今後のブレイクを願いつつ、最後に今の目標を聞かせてください。
新居 今、こうして少しずつ私のことを面白がってくださる方が増えていっているのがすごくありがたくて。私はグループの中でビジュアルメンバーでもなければ、パフォーマンスで魅せるダンスメンでもないんですけど、今回、グループへの貢献の仕方がひとつ拓けた気がするんです。
だからもし、このままテレビなどにも呼んでいただけるようになっても、ずっと大事にしてきた「ドラマチックレコードのライブ」っていうものを一番に想いながら、グループをお茶の間まで届けたいなって。
――先程も言っていましたが、あくまで「グループのため」というのが新居さんの中で大きいんですね。
新居 そうです。あと、これは逆に超個人的なんですけど......私、あのちゃんが本当に昔から憧れの人で。中学から"あのギャ"(あのちゃんを崇拝する女子の総称)だったので、今も「あのさん」って呼べないんです。大先輩なので本当はさん付けするべきなんですけど、どうしても当時の感覚が抜けなくて。
――あのさんもライブアイドル経験者で、今やテレビスターですよね。
新居 本当に。あのちゃんもアイドル時代から悩んだことがたくさんあると思うんですけど、絶対に当時より忙しくなった今でもSNSは止めないし、ファンとの距離感も大事にされていて。たくさんの才能とこれまでの努力があったからこその結果だとは思うんですけど、ああやって一流芸能人として活躍されながらも、自分らしさを貫いているのが本当にすごいなって。
私もいつかブレイクできたら、あのちゃんのようにありたいですし。今も自分の心の中にあのちゃんがいるんですよ。
――心の中に?
新居 たとえば今回のグラビアも、早朝に地方から帰ってきて即撮影で、なかなかハードだったんです。でも「いや、あのちゃんはもっと忙しいから」「それと比べたら私は暇。まだやれる」って。
――目標として、常に頭に浮かべているってことですね(笑)。
新居 そうです! いろんな夢がありますけど、すべて最短で叶えられるように、これから頑張ります。
●新居歩美(にい・あゆみ)
6月28日生まれ 香川県出身 身長148cm 血液型=O型
◯アイドルグループ「ドラマチックレコード」の赤色担当。
冠ラジオ番組『新居歩美の番台さんラジオ』(FM高松・毎週水曜23:00〜)が放送中。
4月24日(木)、東京・代々木公園野外ステージにてグループのワンマンライブ「アバンタイトル」を開催予定。
公式X【@DMRC_ayumi】
公式Instagram【@ayuchi_nii】
公式TikTok【@niiayumi_dmrc】
取材・文/アオキユウ(short cut) 撮影/HIROKAZU