タクシーの車内(資料写真) タクシーの運転などに必要な普通2種免許を取得するための学科・技能教習について、警察庁は17日、現行の計40時限から計29時限に短縮する道交法施行規則改正案を公表した。運転手不足を受けたもので、パブリックコメントを経て、9月1日の施行を目指す。
タクシー運転手は高齢化などで減少傾向にあり、国土交通省の統計では、2022年度は約24万人で、13年度の約3分の2に減った。業界が担い手不足を懸念し、免許取得時の負担軽減を求めていた。
警察庁によると、これまでに実施した削減の実証試験の結果などから、座学の学科教習を19時限から17時限に、実車の技能教習を21時限から12時限に短縮。カーナビや配車アプリの普及などを踏まえ、紙の地図を基にルートを決める「経路の設定」の項目を削除したほか、普通免許と重複する内容を減らしたり、科目を統合してスリム化したりしたという。
同庁の担当者は「教習所にもよるが、技能教習の上限一杯に受講できれば最短3日で済む。取得のハードルは下がるのでは」と話している。