
【写真】ブラックコーデがかわいい! emma撮り下ろしカット(全10枚)
■『HERE I AM』は自分を肯定できるような作品
――7年半ぶりの書籍『HERE I AM』の発売おめでとうございます。現在の率直なお気持ちを聞かせてください。
7年半前に本を出した時から、またなにかきっかけがあれば本を出したいという気持ちがあったので、ようやく皆さまの元に届けられる日がきてすごくうれしいです。
――emmaさんらしさが詰まった“センスブック”でした。
今まではモデルという職業柄、自分の中身が表に出ることが少なかったんですけど、本作では自分の胸の内をすべて明かすという覚悟で臨みました。自分のパーソナルな部分をかなり話しているので、思い出したくないことや書いていて苦しくなることもありましたが、過去を振り返ることで自分と向き合う時間になりました。なので、30年生きてきた自分を肯定してあげられる作品になっているなと思います。
――emmaさんの恋愛トークも新鮮でした。
友達が見たらきっと「あの時のあの人」って分かっちゃうと思います(笑)。私だって人並み以上に悩むし、失恋もするし、肌も荒れるしっていう恥ずかしい部分を話すことで、背中を押せるような1冊にしたかったので、恋愛のことも赤裸々に書きました。
――タイトル『HERE I AM』にはどんな思いが込められていますか。
タイトルはすごく悩みました。実はイギリス人の父と考えたんです。私の今の気持ちを伝えた上で、気持ちに合った表現の英語がないか相談した時に、父が出してくれたのがこの『HERE I AM』でした。いくつか候補はありましたが自分の中で1番ストンとふにおちました。
――お写真もどれもステキでした! 表紙にもなっている韓国のフォトグラファー、ホン・ジャンヒョンさんとの撮影は、emmaさんからのオファーだったそうですね。
はい! 元々ホンさんのInstagramをフォローしていて、作品がすごく好きだったんです。共通の知り合いを通じてオファーさせていただいたんですけど、韓国でトップのカメラマンさんなのでオファーを受けてくれるか不安でした。実際の撮影では1カットの中でライティングがどんどん変わっていくんです。すごく楽しくて、魔法にかけられたような時間でした。
|
|
少しだけ韓国語が話せるので頑張ってコミュニケーションをとっていました。あと実は、今韓国で活躍している「ViVi」で同期だった立花恵理ちゃんに通訳をお願いしていたんです。彼女が通訳で入ってくれたので和気あいあいと撮影ができました。
■30代は「自分にフォーカスした生き方を」
――親友・新木優子さんとの対談も収録されていました。新木さんにオファーされた理由を教えてください。
ゆんぴょ(新木)とは、元々事務所と年齢が同じで10年来の仲なんです。本作は(立花)恵理もそうですけど、自分が10年間培ってきた人間関係やコミュニティがある人たちと作りたいという気持ちがあったので、プライベートでも仲が良いゆんぴょにオファーさせていただきました。
ただ、今まで一緒に撮影したことはあるので、いつもとは違う形でなにかやりたいと思っていて。普段からゆんぴょは写真を撮るのが好きでプライベートでもすごく上手に撮ってくれるので、今回はフォトグラファーとしてお願いしました。
――新木さんが撮影したemmaさんは、いつものモデルとは違う魅力がありました!
朝からカメラを3台も首から下げて、公園で寝転びながら撮ってくれて、ゆんぴょの本気を感じました(笑)。すごくいい写真ばかりだったのでセレクトするのが大変でした。本当はもう少しページ数が少なかったんですけど、撮ってくれた写真が素晴らしすぎたので急きょページ数を増やして、たくさん掲載させてもらったんです。
あとは、いま1番大切な存在の私の愛犬をゆんぴょが撮ってくれたのもうれしかったです。思い出になる撮影でした。
|
|
20代は毎日がむしゃらに仕事をしていました。自分のためというよりは、家族やファンなど周りの人のためという意識が強かったですね。性格的にも、人にどう見られているかが重要だったし「モデルとしてこう見られたい」っていう意識が強くありました。
でも30代は、もっと自分にフォーカスした生き方をしたいと思うようになりました。自分がどう思うかを1番に考えて、自分のために生きたいと思っています。あとは、物事への責任感が強くなった気がします。今はモデル業だけでなく「ER」というアパレルブランドを経営している側でもあるので、自分1人では生きていけないと学ぶことも多くて、仕事への姿勢がよりストイックになったと思います。
――モデルとして10年以上第一線で活躍されていますが、ターニングポイントとなる出来事はありますか?
やっぱり7年半専属モデルを務めた「ViVi」の卒業ですかね。学ぶことも多かったし、自分にとって青春の場所だったので、離れる時はとても悩みました。あと、卒業のタイミングが丁度コロナ禍だったっていうのも勇気がいりました。安心感がある場所に甘えない道をあえて選んだあの時の勇気は自分でも褒めてあげたいです。その経験があったからこそ「ER」が生まれたとも思うので、次のステップに進むためにはいいターニングポイントだったと思います。
――最後に改めて本作の見どころをお願いいたします!
モデルという職業柄、キラキラしたイメージを持たれることが多いのですが、年相応に悩んだり葛藤したり落ち込んだりして、いろんなことにもがきながら30歳になりました。失恋や肌荒れなど、ここまで言って大丈夫かなってぐらい赤裸々にいろんな話をしているので、誰かのなにかのきっかけになればいいなと思っています。もちろんビジュアルで楽しんでいただいてもいいですし、エッセイは背中を押せるような内容になっていると思うので、ぜひそこをチェックしていただければうれしいです!
『HERE I AM』(SDP)は、4月18日(木)発売。