
店にも都合はあるだろうが、ランチタイム終了間際の入店を許可しておきながら、店員が不機嫌さを露わにするのはいかがなものか。最初から断ってくれれば、客も別の選択ができただろう。
60代女性が体験した、そんな老舗天ぷら店での苦いランチの記憶を振り返った。
「折角出されたランチもカウンターで箸を動かしながら、喉を通らず」
一体何があったのか。(文:天音琴葉)
「終始、奥さんに当たりまくり。怒ってる人の前で食べるご飯はツライ」
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そこは老夫婦が二人で切り盛りする小さな店で、いつも揚げたての天ぷらを提供してくれた。ある日、どうしてもその店の天ぷらが食べたくなり、ランチタイム終了間際に滑り込んだ。
「『まだ大丈夫ですか?』と恐縮しながら聞くと、奥さんは快く『ええ、どうぞ』と」言ってくれたそうだ。
しかし、問題はここからだった。調理を担当する店主が、遅い時間の来客に激怒したのだ。
「私には何も言わないものの終始、奥さんに当たりまくり」
怒りの矛先は直接女性には向かわなかったものの、店主が妻に対して怒る様子を目の当たりにしながらの食事となった。
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「折角出されたランチもカウンターで箸を動かしながら、喉を通らず。怒ってる人の前で食べるご飯はツライ」
せっかく楽しみにしていた天ぷらも、店内の険悪な雰囲気の中では全く味わえなかった。女性は「それならいっそ『もうお終いです』と言って貰えれば、諦めて他の店に行ったのに」と、当時のやるせない気持ちを振り返る。入店を許可した以上は、客に気持ちよく食事を提供するのが筋ではないだろうか。
「帰りはもう、お金を出すのも嫌だった。あれ程辛いランチを食べたのは後にも先にもこの店だけ」
女性にとって、これほど後味の悪い食事はなかったという。その店は、もうずいぶん前に閉店してしまったとのことだ。
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