2025年FIA F2第3戦ジェッダ アービッド・リンドブラッド(カンポス・レーシング/レッドブル育成) 4月19日、2025年FIA F2第3戦ジェッダのスプリントレース(決勝レース1)がサウジアラビアのジェッダ・コーニッシュ・サーキットで行われ、アービッド・リンドブラッド(カンポス・レーシング/レッドブル育成)がキャリア初優勝を飾るとともに、F2史上最年少優勝を果たした。
宮田莉朋(ARTグランプリ/TGR-DC)は18位でチェッカーを受けたが、コースアウトによってアドバンテージ得たとしてレース終了後に10秒のタイムペナルティが科され、19位となった。
第3戦決勝レース1のグリッドは4月18日に行われた予選トップ10のリバースグリッドで決定され、予選10番手のロマン・スタネ(インビクタ・レーシング)がポールシッターとなるはずであったが、予選中にアレクサンダー・ダン(ロダン・モータースポーツ/マクラーレン育成)の走行を妨害したとして3グリッド降格ペナルティが科され、9番手で予選を終えたランキング5番手のリチャード・フェルシュフォー(MPモータースポーツ)がポールシッターとなった。
フロントロウ2番手はガブリエレ・ミニ(プレマ・レーシング/アルピーヌ育成)、セカンドロウ3番手はランキング4番手のジョセップ・マリア・マルティ(カンポス・レーシング/レッドブル育成)となり、以降スタネ、ランキング2番手のダンが続いた。
後方7番グリッドにはダンと同率でランキング2番手につけるルーク・ブラウニング(ハイテックTGR/ウイリアムズ育成)、8番手にランキングトップのレオナルド・フォルナローリ(インビクタ・レーシング)が続いており、ポイントランキング上位5名が入賞圏内の8番グリッド以内から今季3戦目の初戦を迎えることとなった。
タイヤ交換義務のない20周もしくは45分+1周のスプリントレースは、日本時間24時19分(現地時間18時19分)に気温29度、路面温度40.7度、陽が傾きつつある快晴のドライコンディションのなか、フォーメーションラップを経て幕を開けた。
トップのフェルシュフォーが好スタートを決める一方、2番手ミニがやや出遅れ、1コーナーでアウト側から仕掛けたマルティが2番手を獲得する。
後方では16番手スタートの宮田が14番手にポジションを上げるなか、21番手からスタートを迎えたキアン・シールズ(AIXレーシング)がターン1でマシンを止め、オープニングラップ早々にバーチャル・セーフティカー(VSC)導入となる。
レースは3周目に再開を迎えると、6番グリッドから4番手にポジションをあげたリンドブラッドがミニをパスして3番手に浮上する。その前方ではフェルシュフォーとマルティが首位争いを繰り広げており、マルティが4周目のターン1でアウト側からフェルシュフォーに仕掛け、接触ギリギリのバトルを制してトップに浮上する。
しかしフェルシュフォーも引き下がらず、翌周のターン1でマルティからトップの座を奪還するとマルティとのタイムギャップを広げにかかり、8周目の時点で1.6秒の差をつけた。
ポジションを2番手に下げ、3番手のリンドブラッドに追い立てられる状況となったマルティはターン27でコースアウトを喫し、8周目にリンドブラッドに先行を許して3番手に後退する。
2番手となったリンドブラッドは10周目、11周目にファステストラップを記録する好ペースで周回を重ね、トップのフェルシュフォーとの差を縮めにかかるなか、セッションは後半戦に突入する。
5番手スタネを先頭にミニ、ジャック・クロフォード(ダムス・ルーカスオイル/アストンマーティン育成)、フォルナローリら9台が数珠つなぎとなり5番手争いが白熱するなか、ターン1でミニのイン側から仕掛けたクロフォードがスピンを喫し、ミニと軽く接触する。ミニはそのまま走行を続けるがクロフォードはターン2で停止してしまい、16周目にセーフティーカー(SC)導入となった。
このタイミングで宮田とラファエル・ヴィラゴメス(ファン・アメルスフォールト・レーシング)はミディアムからスーパーソフトにタイヤ交換を行い、宮田は19番手で隊列に復帰する。
残り3周となったタイミングでリスタートを迎えると、7番手のフォルナローリがホームストレートでミニを一気にかわし、6番手に浮上する。
レースはファイナルラップを迎え、2番手に1.6秒のタイムギャップを築いたフェルシュフォーがトップチェッカーを受けるが、セッション中盤のターン2でマルティをコースアウトさせたとして5秒のタイムペナルティが科されることに。
このため2位でチェッカーを受けた17歳のリンドブラッドが今季3戦目の初戦を制し、キャリア初優勝を飾るとともにFIA F2史上最年少優勝を果たした。2位は3位フィニッシュのマルティ、3位はセッション中盤に4番手までポジションを上げたダンが続き、カンポス・レーシングが初のワンツーフィニッシュを決めた。
SC導入中にタイヤを履き替えた宮田はポジションをひとつあげて18位でチェッカーを受け、スプリントレースを終えている。
追記:前述のとおり宮田はヴィラゴメスに対し、セッション終盤のターン2でコースアウトによってアドバンテージを得たとして10秒のタイムペナルティが科されることとなり、19位となった。
2025年FIA F2第3戦ジェッダのフィーチャーレース(決勝レース2)は日本時間4月20日22時25分(現地時間16時25分)より、タイヤ交換義務を有する周回数28周、もしくは60分+1周で争われる。
[オートスポーツweb 2025年04月20日]