
日本時間の木曜日に行われた日本とアメリカの関税をめぐる協議は、トランプ大統領が急遽参加するという異例の展開となりました。交渉会談に望んだ赤沢経済再生担当大臣が語った
交渉の成果と、トランプ大統領から突きつけられた「3つの要求」とは。
赤沢亮正 経済再生担当大臣
「私から見たらトランプ大統領は大男ですから、当然のことながら、今まであんまり感じたことがないような圧を感じる状態ではあった」
18日、自民党のネット番組で、関税交渉の様子を語った赤沢経済再生担当大臣。
赤沢経済再生担当大臣
「大統領は丁寧に話を聞いてくれた。『関税はもうぜひ全部撤回してほしいと日本としてはそこは譲れないんだと』(伝えた)」
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一方、18日にホワイトハウスが公開したのは、赤い帽子をかぶってポーズを決める赤沢大臣の写真。帽子には、トランプ大統領の“決めぜりふ”「アメリカを再び偉大に」と書かれていました。日本側がプレゼンした大阪万博のキャラクターの金色の貯金箱も写っています。
赤沢経済再生担当大臣
「トランプ大統領、金大好きなんで。金色のミャクミャクの貯金箱と聞いたら私はもうこれを持ってくしかないと」
会談後、赤沢大臣は閣僚級の交渉の席に“飛び入り”参加したトランプ大統領に感謝。
赤沢経済再生担当大臣
「端的に言って(大臣の私は)格下も格下ですので、器の大きさというか温かさというか、配慮は非常に強く感じた。本当にありがたかったのは、大統領自らの言葉で、『私から少し話していいか』と言うから、ぜひお願いしますと。大統領の思いを聞き取れたのは、もうそれは大変なプラスで、50分とはいえ、大変ありがたい時間だった」
トランプ関税をめぐる日米交渉。政府関係者によると、トランプ氏が改善を求めたのは、日本との貿易赤字。アメリカ車の日本での販売。そして、在日アメリカ軍の駐留経費の負担、主にこの3点でした。
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こうした不満や要求に対して、赤沢大臣はどう答えたのでしょう。
――自動車の非関税障壁などについての話は?
赤沢経済再生担当大臣
「本当に米側が何を考えておられるのか如実にわかっちゃう話なので、差し控えさせていただきたい」
――安全保障について主張があれば日本側の考えは?
「交渉の具体的な内容についてはコメントは差し控えたいと思います」
続いて行われたベッセント財務長官らとの交渉ではアメリカ側のテーブルに分厚い資料が。各国の貿易障壁に関する報告書で、日本の「非関税障壁」などについても記されています。75分に及んだ協議では、これを元に具体的な圧力をかけられた可能性もありますが…
赤沢経済再生担当大臣
「現時点で申し上げられることはほとんどありません」
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やはり、具体的なやり取りは明らかにしません。野党からは…
立憲民主党 野田佳彦代表
「無理な条件を無理してのむということは避けなければいけない。日本は最初のトップランナーでスタートしましたので、世界中が見ている」
国民民主党 玉木雄一郎代表
「貿易交渉の一つの差し出す品として何か防衛力について支出を増やしていくのはそれはちょっと違うと思います」
赤沢大臣から報告を受けた石破総理は…
石破茂 総理大臣
「日米間には依然として立場には隔たりがあります」
日米間には隔たりがあるという認識です。一方のアメリカ側。トランプ氏は会談後、「大きな進展だ」などとSNSに投稿。
ベッセント財務長官も「きのう日本とは素晴らしい会合を開いた」と話し、会談直後にはSNSに「非常に満足な方向に進んでいる」などと投稿。アメリカペースで交渉できていることをアピールしています。