
そのワンコーナー『Morisawa Fonts ROAD TO INNOVATION』では、各界の最前線で活躍するクリエイターを中心にゲストを迎え、仕事へのこだわりや未来へのビジョン、課題解決のプロセスなどをお届け。そのトーク内容はポッドキャストで配信する他、番組とコラボレーションしているモリサワ内の番組特設サイトで記事も掲載している。
ここではその番組特設サイトから、アニメーター・かねひさ和哉さんが登場した回の記事の一部を転載。2001年=平成生まれのかねひささんによる“昭和テイスト”の表現への想いやそのキャリアを掘り下げました。
全文は以下から楽しめる。
・モリサワ内の番組特設サイト
https://ceps.morisawafonts.com/mf-roadtoinnovation/20250328
昭和風の作品をどのように生み出すか
続いての話題は、そんな昭和風の作風をどのように生み出しているかについて。「昭和は昭和の作り方があったじゃないですか。セル画なのか、紙なのか、描いて連続的に写真を撮って、それを連続的に動画にしていましたよね。現代のツールは使ってるんですか?」と川田さん。
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はいよろこんで / こっちのけんと MV
長く続いた「昭和」をどのように捉えるか
製作手法に続いては、「昭和」の捉え方について。「これはくくる人が悪いんですけど、すぐ昭和ってくくるでしょう?」と川田さん。長期に渡った昭和をどう捉えて表現するか、という観点のトークです。「そうなんですよ!これね、ちょっと僕も複雑なんですよ。昭和ってそもそも64年あるわけですよ」とかねひささんも同意。「ちょっと前」までは「意図的に昭和というものを取り入れようとはしていた」そうですが、「最近はあまり時代的な区分によって自分の表現を形容することを避けたいなと思っていて」とのこと。
「仮に僕の持っている作風みたいなものが昭和的だったとしても、実際にこの昭和30年代・40年代にあったものとは別物なわけですよ。なので、“かねひさ的な昭和の再構築”であって、それは必ずしもレトロ・昭和で形容できるものではないものでもある」と自身の作風を表現。
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「そうなんですよね。1930年代、戦前期のいわゆる昭和モダニズム文化から、いわゆる焼け跡世代、戦後の文化、進駐軍とかのジャズ文化であったりとか、そういったものを経て1960年代の高度経済成長期、1970年代、1980年代といくわけなので。でも今昭和というと、もう本当にそれこそ『ALWAYS 三丁目の夕日』的な“昭和30年代・夕焼け商店街”みたいな世界観と、戦争の焼け跡の記憶と、バブル(景気)がごっちゃになった表層が生まれてしまうので。確かに、これはどうなんのだろうとはちょっと思うときはありますね」とかねひささん。
放送ではさらにかねひささんについて、いつプロダクション化するか、ARをどう活用するかなど、川田さんがさまざまな角度で掘り下げていきました。全文はコチラ。