再審制度見直し ヒアリング候補に冤罪被害者ら 法制審部会が初会合

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2025年04月21日 20:29  毎日新聞

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法制審議会部会の初会合後に報道陣の取材に応じる、委員の鴨志田祐美弁護士(右端)と村山浩昭弁護士(右から2人目)=東京都千代田区で2025年4月21日午後0時12分、三上健太郎撮影

 確定した刑事裁判をやり直す再審制度の見直しを議論する法制審議会(法相の諮問機関)の部会の初会合が21日、法務省で開かれ、再審無罪事件の当事者や弁護人にヒアリングを実施することを確認した。


 部会は非公開。法務省によると、ヒアリングの対象には冤罪(えんざい)被害者らのほか、元裁判官や元検事、報道機関が候補に挙がった。今後、具体的な人選を進め、再審制度を定める刑事訴訟法改正を視野に本格的な議論に入る。


 3月の法制審諮問の際に、再審請求審における証拠開示のあり方▽再審開始決定に対する検察側の抗告の是非▽裁判官の除斥・忌避――の論点が例示された。


 初会合では、現行制度ではルールがない証拠開示を明文化することにはおおむね異論は出なかった。また、検察の委員からは「検察側の抗告を禁止することは慎重であるべきだ」との意見が示されたという。


 委員の一人で、日本弁護士連合会で法改正に取り組む鴨志田祐美弁護士は会合後、「個別の再審事件でどういうプロセスがあったのか。その点をつまびらかにして議論を進めてほしい」と強調した。【三上健太郎】



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