公開されたH2Aロケット50号機の機体。左が第1段、右が第2段=2024年9月、愛知県飛島村の三菱重工飛島工場 2001年に運用が始まったH2Aロケットの最終50号機が、6月24日に鹿児島県・種子島宇宙センターから打ち上げられることが23日、関係者への取材で分かった。H2Aはこれで退役し、後継のH3ロケットに移行する。
H2Aは2段式の液体燃料ロケットで、01年に初号機が打ち上げられた。49機のうち、失敗は03年の6号機のみ。約98%と高い成功率を誇り、気象衛星「ひまわり」や小惑星探査機「はやぶさ2」など数々の衛星や探査機を打ち上げてきた。
50号機は当初、昨年度中に打ち上げられる予定だったが、搭載される温室効果ガス・水循環観測技術衛星「GOSAT―GW」の開発遅れのため延期されていた。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業は、H2Aの能力を向上し、コスト半減を目指す後継のH3を開発。昨年2月に初成功し、運用を開始している。