マイラーズCに出走予定のジュンブロッサム(撮影:下野雄規) 安田記念へ向けた重要なステップレースとなるマイラーズC。京都外回り芝1600mを舞台に、今年は少頭数ながら実績馬から上がり馬まで多彩なメンバーが集結した。過去のデータを紐解きながら、レースの傾向を探っていきたい。
1.前走クラス別ではGII組が断然の好成績
過去10年のデータを分析すると、前走でGIIを使われていた馬が[6-2-0-9]で複勝率47.1%と非常に高い信頼度を示している。単勝回収率も124%と妙味十分だ。一方、前走GIII組は[1-4-5-46]で複勝率17.9%、単勝回収率16%、複勝回収率58%と苦戦傾向。前走OP組も[1-3-1-43]で複勝率10.4%、単勝回収率46%、複勝回収率31%と厳しい数字が並ぶ。前走の格がそのまま直結しやすいレースと言えるだろう。海外組は[1-1-1-2]で複勝率60%と好成績だが、出走頭数が少なく判断は難しい。3勝クラスからの昇級組は[1-0-1-4]、複勝率33.3%と健闘しており、侮れない存在だ。
2.前走2-5着馬の複勝率高く、1着馬は妙味薄
前走着順別の成績を見ると、前走で掲示板を確保した馬、特に2着から5着だった馬の好走が目立つ。前走2着馬は[2-2-2-7]で複勝率46.2%、前走4着馬は[3-0-1-3]で複勝率57.1%と驚異的な数字を記録している。前走3着馬も[1-1-0-4]で複勝率33.3%、前走5着馬も[0-2-1-6]で複勝率33.3%と安定している。一方で、前走1着馬は[3-1-2-23]と勝ち数は多いものの、複勝率は20.7%にとどまり、単勝回収率は108%と高いが、複勝回収率55%と低い。人気を集めやすいが、過信は禁物と言える。前走で6着以下に敗れていた馬は、巻き返しが非常に厳しい傾向にある。
3.休養明けも問題なし、中4週以上のローテが吉
レース間隔別の成績では、十分な間隔を取って臨む馬が好成績を残している。中4週から中8週で出走してきた馬は[6-2-2-21]で複勝率32.3%、単勝回収率135%、複勝回収率89%と優秀な成績だ。さらに、中9週から中24週と間隔があいた馬も[3-8-6-34]で複勝率33.3%と高い好走率を誇る。対照的に、中2週[0-0-1-21]複勝率4.5%、中3週[1-0-1-26]複勝率7.1%と、レース間隔が詰まっている馬は苦戦傾向が顕著だ。間隔をあけてリフレッシュした状態で臨む馬を重視したい。
ジュンブロッサムは、昨年の富士S(GII)を制した実績馬。前走の東京新聞杯は10着と敗れたが、今回は中10週とレース間隔も十分にあいていて見直したいところ。京都コースもマイルCSで経験済みで、当時10着とはいえ勝ち馬からは0.7秒差と大きくは負けていない。立て直された今回は巻き返しが期待でき、本命視する。