花王がパーム油代替原料の将来的な購入へ　持続可能な原料調達に向け米社と契約締結

　花王が、米国のフューチャー オリジンズ（Future Origins）とパーム油代替原料の将来的な購入に関する契約を締結した。

　フューチャーオリジンズは、サステナブル素材のリーディングカンパニーであるGenoと、花王、ユニリーバ、ロレアルが、ホームケアやパーソナルケア用途で広く使用されている界面活性剤の原料を商品化・製造することを目的に共同で設立した米国の合弁会社。「脱炭素」目標を掲げ、2040年カーボンゼロ、2050年カーボンネガティブを目指す花王は、2022年に設立メンバーとしての投資を公表している。
　同契約は、パーム油代替原料である C12/C14 脂肪族アルコール「NALO」の将来的な購入に関するもの。フューチャーオリジンズが最初に稼働させる予定の工場から、生産能力の半数以上の量の購入を計画しており、NALOおよびその誘導体をケミカル事業としてグローバルに展開していく。
　花王の上席執行役員 ケミカル部門統括 浜田大輔は、同取り組みについて、「私たちの生活の質を維持するのに十分な材料を供給するために重要であり、また、環境保全に向け、パーム油の原料となるアブラヤシを保護するためにも不可欠なものです。このようなトレーサブルで透明性の高い新たなサプライチェーンを確立することで、『責任ある原材料調達』をさらに推進していきます」と述べた。