
「認知症のお金
一番厄介なのは多分古いインターネット関係かも。
父の通帳から
・毎月8400円
・2ヶ月に1度2200円
ナゾ引き落としが2つあった」
認知症の父親の通帳に記載された“謎”の引き落としを調査したという投稿が、X(旧Twitter)で話題になりました。
投稿したのは、離れて暮らす両親が2人とも認知症になってしまい、両親のお金を管理しているという「まんぼうどうふちゃん」さん(@manbou_ara50)。「まんぼうどうふちゃん」さんによると、父親のゆうちょ銀行口座の通帳を調べていたところ、出所の分からない引き落としが記されていたといいます。
「引き落とし元はどちらも『ド◯モ』の記載。8400円の方は何だったのか分からないまま、どうにか解約できた 次は2200円の謎を追う」
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まず毎月8400円を引き落としについては解約ができたそうで、次は2カ月に1回引き落とされている2200円の出所を調査しました。
引き落とし元を調査したら…対応にびっくり!
「父(認知症)とともにド◯モショップへ。
【1回目】
バイトっぽい人が『分かりません。金額的にタブレットじゃないですかね?』
『ぷ◯らに聞いてください』と電話番号を渡される。
かけたら機械の声で『承りできません』→ガチャ切り。絶対に人間と話せない構造。
【2回目】
ファミリーグループに入っているので代表者が本人確認のうえ、家の近くの店舗で名寄せ依頼してください。店長がいたらできますから
代表者は…夫だった(そういえば昔、家族全員をファミリーグループにしてた)」
「【3回目】
会社帰りの夫と自宅の近くのショップに行く。『これはタブレットではないと思います。タブレットなら6円の端数がつくはず。プロバイダっぽいけど…分からない』
『じゃあ名寄せをしてくれますか?』
『それは契約者(父)の近くのショップでやってくださいよ、何か番号を持っていけばわかるはずですから』
再びボールを実家の近くのショップに投げ返した。
『めんどくさい』と顔に書いてある。1円の特にもならない仕事したくないんだろう。
(めんどくさいのはわかる。でもね、ド◯モの名前が通帳に書いてあるんです。それを解約したいだけなんです。なぜできないの?)
仕方なく父を連れて実家近くのド◯モショップへ行った」
「【4回目】
『ええ?名寄せしてもらえなかったんですか?うちじゃ分かりませんよ』
もう、面倒の押し付けあいをしている感じを隠そうともしない。
『銀行に聞いてくださいよ!』と今度は引き落とし銀行に押し付けた。
古い話を蒸し返しているなら、まだわかる。でも、
現在ド◯モの名前で引き落とし中のものを解約したいと言っているだけなんです。
その足で引き落としのゆうちょ銀行へ」
「まんぼうどうふちゃん」さんは、引き落とし元と思われる「ド◯モショップ」に足を運んだものの、たらい回しをされたあげく、店員から提案されて引き落とし先の銀行のゆうちょ銀行へ行くことになりました。
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引き落とし元にたらい回しにされた結果…銀行へ
「【ゆうちょ銀行で】
事情を話すと『そんな対応されたんですか…ひどいですね』
かなり驚かれた。『解約したいだけなのに、できないんです。(本当は内容を知った上で解約したかったけど、内容を知るのは諦めた)』と思わずグチる私。
『本当は口座番号が必要なんですが…お困りでしょう。お調べしますね』
このひとことで救われた。
偉い人も出てきて奥で調べてくれている。
『ここが代行で引き落としをしてる会社です。ここに聞けば何かわかるかも』と電話番号を渡してくれた。
『ここにかけても解決しなかったら引き落としを止めるので、口座番号を聞いてくださいね』
【代行業者に電話】
電話すると『うちが平成26年からド◯モ名義で引き落としています。こちらにかけてください』
出た番号はまたもや『ぷ◯ら』の別の番号。『あそこ、機械音声で勝手に切るから嫌なんですけど』と伝えると、『前と違う番号のはずですので一度かけてみてください』
…かけてみた。
やはり機械の声。でも『解約を受け付けます』と言われた。
なんの解約だったのかは分からない。だけど電話を切る時に機械が『新しいプロバイダのおすすめ』と言っていたので多分プロバイダだったのだろう」
ゆうちょ銀行に相談したことで、解約までこぎつけることができました。今回“謎”の引き落としとなったプロバイダと思われる契約を解約するまで2カ月ほどかかったそうです。
認知症で口座が凍結される?
こうして認知症の両親の通帳から「無駄な支払いはないか?」と節約を頑張っている「まんぼうどうふちゃん」さん。両親のお金の管理するようになった経緯や管理のポイントなど、お話を聞きました。
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――Xを始めたきっかけは。
「4年くらい前、夫が役職定年で収入がガクンと下がると聞いて副業としてブログを始めたのですが、同時にXも始めた方がいいと聞いて始めました。ブログはうまくいかずとっくの昔に諦めてしまったけどXは楽しいので続いています」
――ご両親のお金を管理するようになった経緯を教えてください。
「母が認知症になり父も危ういと感じていた時に『認知症で口座が凍結される』と聞いて怖くなって調べました。後見人などより少し手軽な『指定代理人制度』というのがあると知って、一緒に銀行を回ってその手続きをしました。母の入院などがあり管理が複雑になってきたので、だんだん私が管理する範囲を増やしていきました」
――投稿された謎のゆうちょ銀行口座の引き落とし。解約するまで2カ月もかかったとのことですが…。
「国が『認知症になっても住み慣れた地域で助け合いながら生き生きと暮らす』という社会を目指してると知って大いに賛同してるのですが、社会はまだまだ認知症や高齢者には難しすぎることが多いなと感じました。今回の件は、高齢者じゃなくても複雑すぎてびっくりしました。アドバイスは、『古いインターネット関係はすごく大変!早めに手をつけよう』です。ポストをしたら同じような経験をした人がたくさんいることがわかり驚きました」
――またご両親のお金の管理で難しい点は?
「まず、最初の親へのアプローチが難しいという点。一緒に見直そうと申し出ても『まだ早い』などの抵抗にあいます。次に、認知症が進むと、物を取られたという妄想が出てくるので…これまた難しいんです。また過去に契約した古いインターネット関連の契約の内容を突き止めるのが複雑でさらに難しくて。また子供もいて私には私の生活もあるのでそこまで全ての時間を親の金銭管理に割くことができません。それなのにスムーズに進まない時は時間がどんどん取られ、生活に影響が出るという難しさもあります」
――これから親御さんのお金の管理をする方々に向けてのアドバイスをいただけたら。
「認知症が進むとさらに難しくなるのでできるだけ早めに親御さんと一緒に確認することをお勧めします。ただ、あまり強引に進めようとすると逆効果なので寄り添いながら…が大切かなと思います。今回の私のポストを話して『こんな大変なことになるらしいよ!何十万円も損するらしいよ、一緒に見てみよう』などと言ってみてください。ポストがお役に立てたら幸いです」
(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)
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