前足に大怪我を負った子猫、保護に失敗し「ごめんね」と落胆するも… 周囲の協力を得てようやく保護!お母さんっ子のおちゃめなレディに

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2025年04月28日 14:30  まいどなニュース

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ぽんずちゃんは、右前足が少し曲がっています(画像提供:きのひとまるさん)

今から6年前、生後まもない子猫だった「ぽんず」ちゃんは、ひとりぼっちで外をさまよっていました。飼い主のXユーザー・きのひとまるさん(@KINOHITOMARU)との出会いは、会社の猫好きな同僚から「最近、前足を引きずっている子猫をよく見かける。保護して病院に連れて行きたいので、協力してほしい」と相談を受けたことがきっかけだったといいます。

【写真】保護当日の体重にびっくり…手のひらサイズの小ささでした

その直後、同僚から「あの子かもしれません」と言われた飼い主さんは、窓から駐車場を見下ろすと、日向ぼっこをしている子猫を目にしました。それが、ぽんずちゃんとの最初の出会いだったといいます。

「そのときは、どうやって保護しようか、どんな毛柄の子なのだろうかと考える程度でした」

飼い主さんは、だんだんとぽんずちゃんのことが気になるように。何度も外をのぞいて姿を探すようになりました。

保護に失敗…落胆する中、届いた朗報

あるとき、飼い主さんのもとに「あなたの車の中に子猫が入ったかもしれない」という目撃情報が入りました。慌てて車のボンネットを開けると、そこにはぽんずちゃんが。しかし、驚いたぽんずちゃんはすぐに逃げてしまい、コンクリートの上をゆっくり歩いていく姿を見送ることしかできませんでした。

「小さな後ろ姿を見ながら、ごめんね、と心の中でつぶやきました。そして、必ず保護しようと強く思ったのです。ギシギシとした毛並みから過酷な日々を過ごしていることがわかりました。今でも、あのときの後ろ姿が忘れられません」

その後、缶詰を置いておびき寄せる作戦を決行しましたが、警戒してなかなか姿を見せません。不安を抱えながらも捜索を続けること4日目。寒波が来ると予報されたその日、ぽんずちゃんは日向ぼっこをしている姿を発見されました。

「やっと見つけた、と思ったその時、上司から『猫を捕まえたよ』という電話が入りました」

無事に保護されたものの、段ボール箱に入れようとすると激しく威嚇。その日のうちに動物病院へ連れて行くと、生後3〜4カ月の女の子で、右前足には噛まれたような大きな傷がありました。

「先生からは『後遺症が残るかもしれない』と言われていましたが、とにかく治療してあげたい一心でした」

こうして、飼い主さんは、ぽんずちゃんを迎えることを決意。正式に家族の一員となったのです。

前足のケガを乗り越えて…同居猫と仲良しに

ぽんずちゃんを迎えた初日、飼い主さんの夫は「かわいそうだ」と思い、自分の布団に入れてあげました。最初は警戒して「シャー」と威嚇していたものの、やがて安心したのか、夫の首元で眠り始めたそう。

「その寝顔を見ながら、もし保護できていなかったら、寒波の中で命を落としていたかもしれない、と考えると胸がいっぱいになりました」

その後、ぽんずちゃんは怪我の治療のため2〜3日に一度、通院を続けました。幸いにも傷口は完治。当初心配されていた後遺症も残らず、元気いっぱいに走り回るまでに回復しました。

「ぽんずはそんなこと気にする様子もなく、カウンターやキャットタワーに飛び乗っていました。見守りながらも、ヒヤヒヤしたものです」

また、先住猫「こむぎ」ちゃんとの関係には時間がかかりました。最初は威嚇され、追いかけられることもありましたが、ごはんの時間を一緒にするなどして少しずつ距離を縮めていったといいます。

「ハラハラすることもありましたが、今ではお互いを認め合ってくれたようです」

現在は、こむぎちゃん、そして同じく保護猫の「よもぎ」ちゃんや「あんず」ちゃんとも程よい距離感を保ちつつ、穏やかに過ごしています。

ママ大好き! 甘えん坊になったぽんずちゃん

現在、ぽんずちゃんは5歳になりました。おっとりとした性格で、ほとんど鳴かず、家のあちこちでゴロンと寝転がる姿がとても愛らしい子です。

「ぽんずは大の“お母さんっ子”で、私のあとをついて回り、抱っこもさせてくれます。今では、一緒に眠るのが日課になりました。ただ、おとなしい性格のため、同居猫たちに何かと先を越されがちなのが少し気がかりなので、今も見守っています。少しでも幸せだと思ってくれていたらうれしいな。そう願いながら、今日もなでなでしています」

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)

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