
【動画】本編映像初解禁! 主人公・スカーレット役は誰? 舞台となる“死者の国”や復讐心に燃える主人公のカットも満載の期待高まる特報
『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』『未来のミライ』『竜とそばかすの姫』などで知られるアニメーション映画監督・細田守。昨年12月23日に行われた本作の製作発表会見では、前作から4年の年月を経て、製作中の最新作が解禁された。
このたび、会見では全ぼうが明かされなかった本作のストーリーが明らかに。
今作の主人公・スカーレットは、とある国の国王である父を殺された王女。しかし、その復讐に失敗したスカーレットが目を覚ますとそこは“死者の国”だった―。狂気にあふれたこの“死者の国”では、宿敵に復讐を果たし、“見果てぬ場所”にたどりつかなければ“虚無”となり存在が消えてしまうと言う。スカーレットは“虚無”とならずに、宿敵に復讐を果たすことができるのか。果てしなき復讐への旅路が始まる―というストーリー展開となっている。
「人は何のために生きるのかを問う、骨太な力強い映画を目指したい。今、この『生きる』という大きなテーマを、観客と一緒に考えたい」―そんな細田監督の想いから始まった本作。
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また、「世界で起こっている出来事を見ると、深い遺恨や復讐心が次々と生まれてしまう状況だと感じています。『復讐』すれば『報復』がある。どこかでそのループから抜け出さないといけないけれど、簡単に抜け出せるような甘いものではない。映画の中で『復讐』せざるを得ない状況に主人公が追い詰められたら、どのような行動をとるべきなのか? 課題を突き付けられた気がしました。それで“復讐の物語”を作ろうと思ったんです」と、今作のテーマを「復讐」とした理由を明かしている。
ティザービジュアルは、本作の主人公である王女・スカーレットの純白のドレスが血に染まりながらも、手には鋭い剣を持ち、たくさんの死体の上から鋭い表情でこちらを見据えているものとなっている。“生きるべきか。”というキャッチコピーは、スカーレットの心の内の葛藤なのか、それとも、観客への問いかけなのか…。スタジオ地図・細田作品を象徴する、主人公と“青空”や“入道雲”が描かれた、見る人の心を明るくするビジュアルからは一変。鬼気迫るスカーレットの表情が印象に残る、狂気をはらんだ衝撃ビジュアルとなっている。
初解禁となる本編映像では、宿敵への復讐を果たしに旅に出る王女・スカーレットと砂漠に覆われた“死者の国”と呼ばれる世界のカットが多数公開。砂漠の中にそびえ立つ荘厳な城や密集するたくさんの人々、火山、雷など繊細なタッチで描かれた“死者の国”の様子や、竜の存在も明らかとなり、わずか30秒ながらも1カット1カット見逃すことができない特報映像となっている。
さらに本映像にて、スカーレットの声が初解禁。「ここは…?」とスカーレットが、目線の先にいる人影に問いかける。問いかけた相手は誰なのか、どのように物語に関わってくるのか…。そして、果てしなき復讐劇に身を投じるスカーレット役は誰なのか?
映画『果てしなきスカーレット』は、11月21日公開。
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<コメント全文>
■細田守監督
この作品を考え出したのは2022年3月頃です。2021年にコロナ禍があり、世界はコロナというウイルスに対し一致団結していたように思っていました。ところが2022年、それが終わりかけたタイミングに世界のあちこちで戦争が起こり、世の中がカチッと悪い方向に変わった感覚がありました。日常だと思っていたものが崩れていく様子を毎日ニュースで僕らは知ることになる。自分自身が生きていること、過ごしている世の中、そして今のこの平和というものは非常に危ういものだと、ショックを受けました。
平和ではない世の中をどうやって生きていくべきなのか、ということの答えを、世界中の人が求めている。答えがあるのかないのかわからないけれども、みんなどうしたら争いが解決するのか、どうしたら僕らは安心して生きていけるのか、という答えをみんな必死に探している。今作品を作るなら、そういうみんなの切実な気持ちに対し、向き合って映画を作るべきじゃないか、というところから『果てしなきスカーレット』という作品を発想したんです。
世界で起こっている出来事を見ると、深い遺恨や復讐心が次々と生まれてしまう状況だと感じています。「復讐」すれば「報復」がある。その連鎖は延々終わらない。どこかでそのループから抜け出さないといけないけれど、簡単に抜け出せるような甘いものではない。映画の中で「復讐」せざるを得ない状況に主人公が追い詰められたら、ないしはもし僕らが追い詰められたとしたら、どのような行動をとるべきなのか? 頭では「復讐」のループを断ち切らないといけないと分かっていても、感情的にそんなことが可能なのか? 課題を突き付けられた気がしました。それで“復讐の物語”を作ろうと思ったんです。