＜柔道：全日本選手権＞◇29日◇東京・日本武道館◇体重無差別
男子100キロ超級で135キロの香川大吾（28＝ALSOK）が悲願の初優勝を果たした。7年ぶり3度目の頂点を狙った16年リオデジャネイロ五輪の銀メダリスト原沢久喜（32＝長府工産）との決勝を制した。大内刈りで奪った技ありを守り抜き、出場7度目で念願の日本一になった。
準決勝では、前年王者の中野寛太（24＝旭化成）に勝利。準々決勝では今年の世界選手権100キロ超級代表の太田彪雅（27＝旭化成）を破る見事な勝ち上がりだった。
優勝インタビューでは大きく息を吐き、万感の思いをほとばしらせた。
「高校生の時に初めて出場した大会なんですけど、何度も挑戦してきて11年でやっと、頂点に立つことができました。原沢選手には今まで勝ったことがなくて、僕の柔道人生のターニングポイントで何度か負けてきて、悔しい思いをしてきたので、この決勝戦で原沢選手に勝つことができて、うれしいです。（大内刈りに）僕の得意な技は大内刈りなので、技ありを取ることができて良かったなと思います。（ベスト8の壁を越えて）なかなか高いなと思いながら、準々決勝の相手だった太田選手は東海大の後輩で、ずっと悔しいなと思ってきて、でも愚直に頑張ってきたので。うれしい気持ちもあるんですけど、今年の世界選手権代表の彼に勝てて、この100キロ超級には香川もいるぞ、とアピールできました。最後に、支えてくれた家族、関係者、東海大の方々の力を借りて、ここに立つことができています。東海大の助監督になったんですけど、今年6月の後輩たちの学生優勝大会に弾みをつけることができて良かったです。みんなも頑張ってください」
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広島・崇徳高2年だった14年3月に中国予選を制して、進級直後の4月に初出場。17歳2カ月は当時の史上最年少出場記録を6カ月、更新する快挙だった。以来、今年で12年目。19年に斉藤立（パリ五輪100キロ超級5位）の17歳1カ月で破られるまで記録を保持していた男が、遅まきながら宿願を成就した。【木下淳】
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