石破首相、国籍取得支援を伝達=フィリピン残留日系人と面会
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2025年04月29日 19:31 時事通信社

【マニラ時事】石破茂首相は29日、太平洋戦争後にフィリピンに取り残され、無国籍状態となった残留日系人3人とマニラ市内で面会した。首相は残留日系人が日本国籍を取得できるよう日本政府として支援を強化する方針を伝えた。
首相は「(多くの残留日系人の)国籍取得が実現していないことは非常に残念で悲しいことだ。一日も早く国籍取得や一時帰国が実現するよう取り組みたい」と強調。残留日系人側からは「日本の首相と会うことで祖国とのつながりを感じた」などと謝意が示された。日本政府は今夏にも一時帰国を実現したい考えだ。
残留日系人は、戦前・戦中にフィリピンに移り住んだ日本人男性とフィリピン人女性の間に生まれ、戦後に現地に残された子どもたち。本来は日本国籍を取得するはずだったが、反日感情が根強く残る中で出自を明かせず、無国籍状態となるケースが相次いだ。戦後80年が経過し、高齢化が進んでいる。
首相が面会したのはタケイ・ホセさん(父親の出身地は大阪府)、マツダ・エステルリタさん(同福井県)、テラオカ・カルロスさん(同山口県)。
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