
4月7日からテレビ東京系で放送スタートしたドラマ『夫よ、死んでくれないか』が放送開始早々、SNSを中心に大きな反響を呼んでいる。
本作は女優・安達祐実と相武紗季、磯山さやかがトリプル主演を務めるマリッジサスペンス。
家庭内の不満や秘密を抱える女性たちが、夫との関係に決定的な決断を下していくというストーリー。
『夫の家庭を壊すまで』や『夫を社会的に抹殺する5つの方法』など、夫婦の愛憎劇を描いたヒット作を手掛けてきたテレ東による“全夫が震えるシリーズ”の第3弾となり、すでにTVerでの第1話の再生回数は300万回を突破していて過去最多を更新する勢いである。
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そんな本作だが、とくに話題を呼んでいるのが安達の夫役である竹財輝之助の存在感だ。
テレビ誌ライターはその魅力をこう語る。
「竹財は2004年の『仮面ライダー剣』(テレビ朝日系)でデビューしたイケメン俳優でありながら、本人が『演じた役の3分の2が“クズ役”』、『今年出演したドラマ5本中3本がクズ』と語るなど、さながら“クズ男専門俳優”のポジションを得ています。その線の細い佇まいや、見る者の怒りを引き出しつつもどこか憎めない絶妙な塩梅で人物像を作り上げてくれる。その演技は、安心して“憎める”んです。視聴者が『またこいつか!』と思いつつも見続けてしまうのは単なる悪人ではなく、人間味のある欠点を丁寧に演じているからでしょう。芸能界において、視聴者のイメージが定着している役者は貴重です」
実際、インターネットやSNS上でも「クズ夫役やらせたらピカイチ!」、「深夜ドラマのクズ旦那役に最適」、「竹財輝之助さん、ナヨナヨクズ夫役がほんと似合うな」といった声が飛び交っており、多くの視聴者が“竹財沼”にハマっているようだ。
そんな竹財は過去のインタビューなどのエピソードで料理上手としても知られ、一昨年にはBS11+(配信サイト)で主演ドラマ『ボクの即興ごはん〜竹財輝之助のひとりキッチン〜』シリーズも放送された。
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また以前に出演したバラエティー番組では耳かきがやめられず、大きな耳垢が取れると人に見せたくなるといった“変人エピソード”も披露しており、イケメン俳優らしからぬ飾らない性格がファンの好感度を上げている印象だが、芸能ジャーナリストの竹下光氏はこう話す。
「竹財さんは『仮面ライダー剣』でデビュー後、07年公開の映画『未来予想図〜ア・イ・シ・テ・ルのサイン〜』で数千人希望のオーディションを勝ち抜き、松下奈緒さんの相手役に抜擢されて注目を集めました。その後、俳優、ファッション誌のモデルとして活躍し、14年に女優の藤真美穂さんと結婚。猪塚健太さんとダブル主演を務めて、18年にFODで先行配信され、フジテレビ系でも放送され、21年に映画化もされたボーイズラブを描いた『ポルノグラファー』シリーズは大きな反響を呼びましたね」
『夫よ、死んでくれないか』では不倫、モラハラ、束縛といった3人のクズ夫が競演。
ネット上では女性視聴者たちによる「どの夫がマシか」論争も勃発しているが、さらにここに来て他のドラマとの意外な“相乗効果”も話題になっているという。
「SNS上では多部未華子主演のドラマ『対岸の家事』(TBS系)との“合わせ見”を推す声が増えているんです。家庭内で積もる妻たちの小さな不満が『対岸の家事』で可視化され、そのフラストレーションが『夫よ、死んでくれないか』で爆発。そして、そんな視聴者の怒りと笑いの見事なはけ口となっているのが竹財というわけです(笑)」(前出のテレビ誌ライター)
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『夫よ、死んでくれないか』の今後のストーリーはもちろん、“クズ男役を極めし男”の芸能界でのさらなる飛躍にも大いに期待したいところである。
(取材・文=サイゾーオンライン編集部)