【中村扇雀】「歌舞伎は一般的ではないと肌で感じている」初めて歌舞伎に触れる若い世代に「伝統文化に直接触れてもらいたい」

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2025年04月30日 17:51  TBS NEWS DIG

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歌舞伎俳優の中村扇雀さん、中村錦之助さんが6月歌舞伎鑑賞教室の取材会に登場しました。
 

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国立劇場では、昭和42年(1967年)から中・高校生の芸術鑑賞の機会として、また歌舞伎に馴染みのない方が歌舞伎に触れる機会として、親しみやすい演目と歌舞伎俳優による実演を交えた解説で構成する歌舞伎鑑賞教室を開催。今年、6月4日(水)〜21日(土)に開催する鑑賞教室では、扇雀さん、錦之助さん共演で「赤穂浪士の討ち入り」にまつわる新歌舞伎の名作「土屋主税」(読み:つちやちから)を上演します。
 


「歌舞伎鑑賞教室」に2年ぶり11回目の出演となる扇雀さんは、‟演目を選定する時に中高生や初めて見る人たちがほとんどなので、「歌舞伎ってつまんない」って思われないような演目をしてきた。”と説明。続けて扇雀さんは、‟歌舞伎は敷居が高いというイメージがあって、一般的ではないとは肌で感じている。” とこぼしながら、‟若い世代の人に歌舞伎を見ていただきたい。日本に独自に根付いた伝統文化を、日本で生まれ育った若い人に直接触れてもらう機会を大事だと思っている。歌舞伎座に行くのは値段が高いし、周りに観に行く人がいなければ、一生観る機会がないのが歌舞伎だと思っています。「いつかお金を貯めて他の歌舞伎も観てみたいな」というような公演になれば”と、若い世代への願いを口にしました。

また、今回上演する「土屋主税」は「赤穂浪士の討ち入り」にまつわる物語。「忠臣蔵」の内容を知らない若者が増えていることに、扇雀さんは「びっくりした」と語りつつ、‟物語をさかのぼっていくと日本人が持っている魂のような、日本人らしさがこの物語の中にもあると思う。こういうことがあったという事実をお伝えできれば”と語りました。
 


錦之助さんは‟扇雀さんとは小学校から一緒。チームワークの取れた舞台を作っていけたら”と語ると、‟だいたいの学生さんは学校の行事で来ていて、観たいと思って観に来る人はほとんどいない。そういう人たちに「なんか面白い。自分たちでも観に行ってみたい」って気づいてもらうことをやらないといけないと思っている。普段より一層気持ちを入れて、熱を持って伝わるようにしたい。皆さんは来た段階で、歌舞伎にシャッターしている。それをこじ開けて「楽しいな」って思ってもらえるような努力をして演じたい”と意気込みました。

【担当:芸能情報ステーション】

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