松田元太、褒められるよりも喜ばせたい みんなの“ハッピー”が原動力に「やりがいを一番感じます」【インタビュー】

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2025年04月30日 18:00  ORICON NEWS

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映画『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』でらいおんくんの声を担当する松田元太(Travis Japan) 撮影:山崎美蔓(※崎=たつさき) (C)ORICON NewS inc.
 ギンビス社のビスケット菓子「たべっ子どうぶつ」をフル3DCGアニメーションで映画化した『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』が5月1日に公開される。Travis Japanの松田元太(25)がアニメ声優として初主演し、主人公・らいおんくんを演じる。仲間の大切さを描いた今作の魅力や、自身もグループ活動をする松田だからこそ感じる仲間への思いなどをインタビューで語っている。

【写真】らいおんくんとの仲良しショット

 1978年の発売から47年。長らく愛され続ける国民的おかし「たべっ子どうぶつ」は、さまざまな動物をかたどったビスケットにその動物のアルファベットが記され、「おいしく、楽しく、食べて学ぶ」をテーマに、日本はもとより世界20ヶ国以上で販売されるギンビス社のロングセラー商品。

 今回の映画では物語の舞台であるスイーツランドに起こった危機に、リーダー・らいおんくんを筆頭とするスーパーアイドル・たべっ子どうぶつたちが力を合わせて立ち向かっていく。

■“ライオン”役に縁を感じながらも違いも実感「自分のやる事が多分、正解になるんだろうけど…」

――まず今回のお話をいただいたときの感想をお願いします。

まず『たべっ子どうぶつ』が映画化することに驚きました。そのなかでらいおんくんを演じさせてもらえるということで、“ライオン”にはすごく縁を感じました。「どういうキャラクターなんだろう」と台本をいただいて、自分の中でイメージを作りながら、寄り添って作っていきましたね。

――昨年公開されたディズニーの超実写版『ライオンキング:ムファサ』で演じたライオンとは見た目も性格もまったく異なるライオン役ですね。どのようにキャラクターのイメージをふくらませましたか。

台本を拝見して、いろんならいおんくんの言動を自分の声で表現できたらいいなと臨みました。

――『ライオン・キング』とはどんな点が違いましたか。

あちらは本国版があって吹き替えという形でしたが、今回は日本がオリジナル版でもあり、お手本がないというのは初めての経験。改めて声優さんはすごいなと、リスペクトの気持ちを持ちました。映像を見て、秒数を見ながらセリフを言うのも、お手本がないとシンプルに難しい。自分のする事が多分、正解になるんだろうけど、でもすべてが正解ではないとも思ったし『たべっ子どうぶつ』のファンの方がいたり、いろんな年齢層の方にも楽しんでもらえる物語でもあるからこそ、リーダーであるらいおんくんのことはちゃんと理解しながら演じないと難しい。いろいろな違いを感じました。

――少し幼いしゃべり方を意識されているのかな、という印象でした。

らいおんくんは見た目もモフモフだし、大人っぽすぎるらいおんくんはあまりイメージできなくて、あくまでも『たべっ子どうぶつ』のかわいらしさは忘れず、声を聞いた時に「幼いな」とまず第一印象で思ってもらって、そこでリーダーなんだっていう情報や、いろんな仲間との会話だったりいろんな環境で成長していくらいおんくんの幅をみせていけたらいいなと思ってました。

――ある程度、アフレコ前に自分で作って持っていった感じはあったのでしょうか。

あまり作らず、アフレコブースでしてみて本当に素直に感じたままに声を入れてみました。声色はなるべく暗くなり過ぎないように意識はしながら、アドバイスもいただきながら演じました。

――アフレコはいかがでしたか。

それこそ監督には「思ったことがあれば、本当に全部言ってください!」「意見があれば、俺は欲しいので、何でもいいんでください」と伝えました。でも、監督は「大丈夫、大丈夫」「めっちゃ良い」しか言わないので、疑ってます(笑)。あれ本当に監督なのか…?ニセ監督かもしれないです!

――でもそれだけ最初からできていた、ということでは…?

わりと大丈夫だったり、大丈夫じゃなかったりして(笑)。テンション感や声優さんのお仕事の難しさは改めて感じましたし、その上で「ここはもうちょっと落ち着いたテンションで」「ここはもっと明るく」と周りの空気に合わせながら、どうぶつではあるけどリアルを求めた部分もありました。

――では、難しかったといえ、そこまで詰まってしまったり何回もテイクを重ねるなどしたシーンは、あまりなかったのでしょうか。

でも録り直した部分は、多かったです。らいおんくんはしゃべりすぎるくらいしゃべるから…(笑)。でもなんかその自信を持って声を入れてはいたんですけど、シンプルにセリフ量がすごく多かった。自分からやり直しもお願いしました。でも、監督やいろんなスタッフさんも「あ、そっちの方(やり直し)が良かった」などと言ってくださったのでよかったです。

■「グループは超、楽!」Travis Japan=ホームでは“末っ子”満喫

――らいおんくんはアイドルグループのリーダー。ご自身はどういうキャラクターだと思いますか。

らいおんくんはリーダーではあるけど、ちょっとわがままだったり、仲間がいないとどうしようもないところもある。突発的なことも言うし、やりたい放題な感じがするんだけど、らいおんくんなりに根っこには優しさや気遣いみたいなものがあるので、自分でそれをどう表現したらいいか、仲間にどう協力してもらい、リーダーとしてまとめていくのか。物語のなかで、いろんな環境で学んで成長していくらいおんくんの姿はすごく頼もしいし、かっこいいです。かわいらしさもあり、いろんなギャップもあって、らいおんくんは本当にアイドルだなとは思います。

――アイドルという点では松田さんと同じですが、なにか共感できる部分はありますか。

僕はリーダーではないけど、共通点としてポジティブ。らいおんくんは意外に開き直りやすかったり…。自分も言葉では出さないにせよ心ではあきらめモードになると開き直る(笑)。「あ!もう無理だ!やめよ!」って、無理しすぎずできるだけしてみる。なにか得られるなら得だし、なにかを失ったとしたら反省してまた回収しにいけるって楽しさもある。そのアグレッシブな感じはらいおんくんとは似てるのかなと思います。

――いったんあきらめて“なるようになる”と思うタイプ。

普通にもう無理だ!となったら自分に自信を持って、自分の気持ちに真っ直ぐ素直になって「ごめんなさい」ってしますね(笑)。

――らいおんくんを見ていて、リーダーって大変だなとか(Travis Japanのリーダー)宮近(海斗)さんを思い浮かべましたか。

らいおんくん自体からちゃか(宮近)を連想することはなかったですけど、リーダーはいろいろなものを背負っていたり、リーダーなりの考えがあったり、大変なんだろうなと思うけど誰よりも愛を持ってリーダーでいてくれる。アイドルは団体競技でもあるから、ほかのメンバーの意見を大事にしたり、責任感も持ちつつ自然と楽しむことができるリーダーはすごいなと思いました。ちゃかはすごいです。僕にはリーダーは無理です(笑)。

――らいおんくんがリーダーとして成長していくにつれ、たべっ子どうぶつたちにチームとしての一体感が生まれていきます。松田さんは「チームっていいな」と思った経験はありますか。

ドラマや映画も今回もそうですけど、スタッフさんとかマネージャーさんもそうだし、いち家族だなっていうか助けてくれるし、助けられる。1人じゃないっていう環境をくれるので、そこはすごく安心感もあるし、逆に甘えすぎず、なにかを還元できるように頑張ろうと思えるきっかけにもなります。いろんなアイデアだったりをくれるし、こちらも何かを与えたいなっていうのはあります。自分を成長させてくれますね。

――今はソロでの仕事もすごく多いと思うのですが、グループのお仕事はグループに“帰ってきた”という感覚はあるのでしょうか。

グループは超、楽!もう気を遣わないし、メンバーだったらずっとボケ〜っとしててもなんとかしてくれる(笑)。逆に何かあったら自分たちがフォローするし、本当にお互いさまで、グループが温かくなって、強くなっていって繰り返されていくので、僕はグループ活動の方も好きですね。

――団体戦でいえば松田さんはどういう役割だと思いますか。

サッカーを習っていた当時はキャプテンでミッドフィルダーだったので、仕切ったりもしていました。今も、中心だとはまったく思わないけど、外でもらった情報や経験はなるべく全部共有して「こういう時はこうした方がいいかも」とか「逆にどうなの?」とか言う時もあるし、逆にみんなから意見をもらうこともある。と思ったら、なにもせず任せっきりの末っ子を存分に利用して楽してる時もあります(笑)。

――末っ子はやっぱり楽?

めっちゃ楽です(笑)。一番いい。その分ね、兄貴たちが多分大変なんだろうけど、そこを甘えながら楽しく。TJ(Travis Japan)は特に楽しく、温かいので。本当に楽ですね。

――どんなところで甘えたりしますか?

疲れたり、リハとかで時間できたら寝るとか休憩するとか(笑)。「疲れた〜」みたいな(笑)。

■周囲の変化に気づくのは得意 たべっ子どうぶつで近いキャラクターは「わにくん」

――「リーダーは自分にはできない」とのことでしたが、たべっ子どうぶつのキャラクターでは、どのどうぶつが自分に近い?

僕はぞうくんとか、わにくんとかにちょっと近いのかな。

――ぞうくんは冷静で、わりと頼れる頭脳派だったり、わにくんは縁の下の力持ち。

そうですね。僕は頭脳派ではないけど…だから頭脳を消したぞうくんみたいな(笑)。支えたいというか、意外とメンバーになにかあったらその変化に気づくのが得意というか。そういう時すぐ支えるので。ちょっと元気ないなって思ったら「ご飯行かないとか?」って誘ったり、逆にそっとしておいた方が良いときはそっとしておいたり。

――甘えたりする分、そういう一面もお持ちなんですね。

そうですね、してもらっている分、できるときはそうします。

――憧れるキャラクターはいますか。

さるくん!さるくんは、ちゃんとしていそうで実は何もしてないな…って(笑)。指示してるけどなんもしてない。でもさるくんはさるくんなりにしてるんだろうけど、なんかちょうどいいなって(笑)。ちょっと熱くてある意味男っぽい。かっこいい。ビジュアルもかわいいです。

――ところで『たべっ子どうぶつ』は小さい頃から食べていましたか?思い出をお聞きしたいです。

よく食べてました。好きですね。覚えていないくらい当たり前のようにあった。スーパーとかにあれば買ってみたいな。味はおいしいし、何よりかわいいし、国民的なお菓子。『たべっ子どうぶつ』は映画もそうだけど、ハッピーになれるきっかけを与えてくれるので、すごく好きです。

――そこで動物のスペルは覚えたり…。

ライオンは、まず「R」じゃなくて「L」なんだとか。シンプルに楽しくおいしく知れることができるのはいいなと思うし、形も動物の形なので並べてみたり楽しかった記憶はあります。

――大人になった今でも食べる機会はありますか。

今も好きです。(自身がCM出演する)『忍者めし』と一緒に食べます。交互に、サンドイッチで食べてます(笑)。

――映画の中ではこのたべっ子どうぶつたちが、人々の笑顔を取り戻すために奔走します。松田さんご自身は、誰かの言葉で笑顔になれた経験はありますか。

ファンの方に「おめでとう」や「良かった」と喜んでもらえる言葉は何でも言ってもらうと元気が出る。言葉で言わなくてもそういう姿がライブで見えたりすると、やりがいを一番感じます。いろんなお仕事に挑戦して、ハッピーななにかを届けられたらいいな。

――その「おめでとう」はどういう時に言われるのでしょうか。

たとえば新しいお仕事が決まって、情報解禁時とか。発表の時とかかな。SNSだったり、反応をもらえると良かったなって思えます。

――褒められることもうれしいですか。

褒められることはなんとも思わないというか…。うれしいけど、うれしいだけ。誰かに喜んでもらえてるんだって感じた方がもっとうれしいです。

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