2025年F1第5戦サウジアラビアGP ルイス・ハミルトン(フェラーリ) 事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
フェラーリ元会長のルカ・ディ・モンテゼモロは、スクーデリアの首脳陣を痛烈に攻撃し、「フェラーリの魂が失われている」と訴え、新幹部らには指導力が欠けていると非難した。サウジアラビアGPに来場したディ・モンテゼモロは、自身が20年以上率いてきた組織を容赦なく批判し、会社とチームが現在外国人によって率いられていることに憤慨しているように見えた。
というのも、故ジャンニ・アニェッリの孫であるジョン・エルカーンは、実際にはイタリア人の母親を持つアメリカ人であり、チーム代表のフレデリック・バスールはもちろんフランス人だからだ。
バスールの就任により、ディ・モンテゼモロの古くからの弟子であるマッティア・ビノットが追放され、ディ・モンテゼモロが会社とチームを率いていた時代から指導的立場にいた者は誰もいなくなった。ディ・モンテゼモロがスクーデリアを批判した理由はこれで説明がつくかもしれない。
彼は次のように述べた。「チームは何年も首位を失っている。そう、魂が欠けているのだ。昔、人々は昼夜を問わず働き、会社は情熱を象徴していた。そして成功を収めた後、今となっては行き当たりばったりでドライビングしている!」
ルイス・ハミルトンでさえディ・モンテゼモロの怒りを逃れることはできず、彼は「フェラーリで世界選手権タイトルを獲得するという彼の夢は叶わないだろう!」とまで主張した。
■F1の合間にグラベル選手権に遠征
メルセデスのリザーブドライバーであるバルテリ・ボッタスは、先週末、この2年間と同様にオーストラリア・グラベル選手権に出場した。彼は年齢別グループで3位に入賞して、このレベルの大会で初の銅メダルを獲得し、オーストラリアと自転車競技に対する愛情を大いに表した。
彼のパートナーのティファニー・クロムウェルが女性部門の総合優勝を飾り、オーストラリアの新グラベルチャンピオンとなったことで、ボッタスたちにとっては非常に成功した遠征となった。日本、バーレーン、サウジアラビアのグランプリを含む過酷なトリプルヘッダーを終えた後、オーストラリアに直行し、自転車での遠征の後にマイアミへのさらに長い飛行を行うというボッタスの決断は、確かに報われた。
F1グランプリが8月初旬まで延長されたため、ボッタスはスケジュールにこれ以上の自転車競技を追加することはできなくなった。一方クロムウェルは、数週間の欠場を余儀なくされた鎖骨骨折から完全に回復したので、シーズンを継続し、夏の終わりまでロードレースに集中することになった。
■アントネッリ、Netflixに出演
メルセデスは、新人ドライバーのアンドレア・キミ・アントネッリを、過度のメディアやマーケティング業務から守るために懸命に努力してきたが、Netflixに対しては大きな例外を設け、彼らがイタリア人ドライバーのF1での最初の一歩についてドキュメンタリーを制作することを許可した。
Netflixのクルーは4カ月間、ブラックリーのメルセデスのファクトリーで、シートフィッティングから最初の数レースまで、グランプリドライバーとしてのアントネッリの最初の一歩を追いかけた。その結果は『The Seat』と題されたドキュメンタリーとなり、マイアミGP後の5月5日月曜日に初公開される予定だ。
このドキュメンタリーには、ジュニアフォーミュラでの彼のキャリアの詳細や、パドック内外でのジョージ・ラッセル、トト・ウォルフ、ピート・ボニントンなどとの交流、また、アントネッリの両親との時間など、まだ公開されていないプライベート映像も収録されている。
[オートスポーツweb 2025年05月02日]