憲法記念日を前に記者会見する今崎幸彦最高裁長官=東京都千代田区 最高裁の今崎幸彦長官は、3日の憲法記念日を前に記者会見し、有罪が確定した裁判のやり直しを求める再審請求事件について「適切、迅速に処理しないといけない」との考えを示した。
今崎長官は「再審請求は必ずしも多いわけではなく、経験が共有、蓄積されにくい状況がある」と指摘。現職の刑事裁判官らが審理の長期化などの課題について司法研修所で議論したといい、「広く共有することは重要だ」と語った。
同性婚を巡る訴訟ではこれまでに5高裁で、婚姻を男女間に限定している民法や戸籍法の規定が違憲との判断が示されている。向き合い方を問われ、「社会的な実態への理解が欠かせないし、バランスの取れた判断も必要だ」などと述べた。