ニコール・キッドマンにケリング&カンヌ映画祭「ウーマン・イン・モーション」授与へ

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2025年05月04日 14:01  cinemacafe.net

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ニコール・キッドマン (C)Platon
ニコール・キッドマンに、ラグジュアリーブランド・グループ「ケリング(Kering)」とカンヌ国際映画祭が2025年「ウーマン・イン・モーション」アワードを授与する。

映画や社会における女性の地位を向上させる女性アーティストを称えることを目的とし、2015年からカンヌで授与されている「ウーマン・イン・モーション」アワード。

ニコール・キッドマンは、2017年にカンヌ映画祭の特別賞である「第70回記念名誉賞」を受賞して以来、同映画祭に戻ってくる。

アカデミー賞、エミー賞、ゴールデングローブ賞、そして全米映画俳優組合賞受賞の女優兼プロデューサーのニコール・キッドマン。70年の歴史を持つカンヌ映画祭で特別賞を受けたのは、彼女を含めわずか8人のみ。

「ケリング」会長兼CEO、フランソワ=アンリ・ピノーは、「『ウーマン・イン・モーション』の記念すべき年に、このプログラムの精神をまさに体現するニコール・キッドマンへ授与するのは当然の選択でした。彼女の芸術的基準、揺るぎないコミットメント、そして映画における表現を変えるための具体的な行動は、ウーマン・イン・モーションが10年間にわたり支援してきたものを力強く表しています」とコメント。

ニコール・キッドマンは「フランソワ、ティエリー(・フレモー)、イリス(・ノブロック)、ケリング・グループの友人たち、そしてカンヌ映画祭からこの賞をいただけたことは、本当に光栄なことです。これまでにこの栄誉を授かった素晴らしい女性たち、私が深く尊敬するアーティストや先駆者たちのリストに加わることができ、誇りに思います。カンヌ映画祭は30年以上にわたり私の人生の一部であり、ここで築いてきた数々の思い出に、この素晴らしい賞を加えることができ、大変嬉しく思います」と喜びを語っている。

ニコール・キッドマンは、その芸術的な大胆さと卓越した演技力でキャリアを築き、映画界において確固たる地位を確立している。スタンリー・キューブリック、ジェーン・カンピオン、ラース・フォン・トリアー、バズ・ラーマン、ソフィア・コッポラ、ガス・ヴァン・サント、ハリナ・ラインなど、世界屈指の映画監督たちによる『アイズ ワイド シャット』『アザーズ』『めぐりあう時間たち』『ドッグヴィル』『記憶の棘』、そして近年では『ベイビーガール』などの象徴的な作品で、複雑で力強い役柄を演じてきた。

彼女は、独自の道を力強く歩むキャラクターを演じることで、ステレオタイプから脱却し、スクリーンにおける女性の表現を再定義することに貢献している。

カンヌ国際映画祭総代表、ティエリー・フレモーは「計り知れない才能を持つ女優です」と表現、「彼女の豊富なフィルモグラフィーは、彼女自身が丹念に作り上げたものであり、その卓越した心をかき乱すような演技は、現代映画の歴史に痕跡を残しています。彼女は、最も象徴的な監督たちと共に仕事をし、その多才さと限りない感受性を捧げて同部門できました。役柄ごとに、それぞれのキャラクター特有のニュアンス、強さ、そして欠点を巧みに表現し、束縛から解き放たれる女性たちを描いてきました」と語る。

2010年に自身の製作会社ブロッサム・フィルムズを設立して以来、ニコール・キッドマンは意義深いプロジェクトを積極的に支援してきた。例えば「ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜」は2017年のエミー賞リミテッド・シリーズ/テレビムービー部門において作品賞を受賞し、ニコール・キッドマン自身も家庭内暴力の被害者を妥協なく忠実に演じたことで、同部門で主演女優賞を受賞。

ソフィア・コッポラ監督の『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』をカンヌ映画祭で発表した際、当時の映画業界における男女不平等を批判し、18か月ごとに女性監督と撮影することを公約。それから8年が経ち、彼女はこの約束をはるかに超え、すでに19人の女性監督とコラボレーションしている。

カンヌ国際映画祭プレジデント、イリス・ノブロックは、「偉大な女優が数年の間に20人近くの女性監督と仕事をするということは、映画界における女性の才能がいかに活気にあふれ、生き生きとしているかを世界に示しています。ニコール・キッドマンは、これらのプロジェクト、そしてもちろん自身の製作会社を通して、脚本家、監督、そして物語を語る人々に、彼らが当然得るべき十分な注目を与えてきました。今年、ケリングと共に、この力強く、唯一無二で、揺るぎない現代的な声を称えることを誇りに思います」とコメント。

また、ニコール・キッドマンは、芸術家としてのキャリアに加え、数十年にわたり社会活動家としても精力的に活動してきた。ユニセフとUN Womenの親善大使としてその影響力を活かし、世界中の女性と子どもの権利擁護に尽力している。

カンヌ国際映画祭の公式パートナーであるケリングが2015年に創設した「ウーマン・イン・モーション」は、スクリーンの内外で創造性を牽引する女性たちにスポットライトを当てている。このプログラムは、アワード、トーク、ポッドキャストを中心に構成。2025年、この芸術と文化における平等への取り組みは10周年を迎える。

第78回カンヌ国際映画祭は5月13日〜24日(現地時間)に開催。



(シネマカフェ編集部)

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