ロッテ、長年課題の長距離砲 4月16日以来の一発を放った山本大斗にかかる期待

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2025年05月14日 08:06  ベースボールキング

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ベースボールキング

ロッテ・山本大斗[撮影=岩下雄太]
 ロッテの山本大斗が13日の楽天戦、プロ初本塁打を放った4月16日の日本ハム戦以来となる一発を放った。



 0−2の3回無死走者なしの第1打席、先発・荘司康誠が1ボール2ストライクから投じた5球目のフォークを振り抜くと、「逆風でしたけど打った瞬間行ったと思いました」と打球はレフトスタンドに飛び込んだ。



◆ 昨年8月以降の取り組み



 山本は昨季イースタン・リーグの本塁打、打点の二冠王に輝き、特に“左足の使い方”、“タイミングの取り方”を意識した8月以降はファームで打率.377と確実性が向上。「そのまま継続して、甘い球を逃さないとかを意識してオーストラリアでもやっていました」とシーズン終了後に参加したオーストラリアのウインターリーグでは20試合に出場して、打率.301、1本塁打、7打点の成績を残した。



 1月の自主トレでも昨年8月以降に取り組んできたことを継続し、石垣島春季キャンプでは「同じタイプ3人で組まれているのかなと思いますけど、2人ともいい打球を打つので、自分も負けないように。意識するところはしっかりして、その中で2人よりもいいものを見せられたらなと思うんですけど、現状は見せられていない。この2人と打っているととにかく力が入ります」と同じ右の長距離砲外野手の山口航輝、ドラフト1位・西川史礁(青山学院大)と同組で打撃練習を行った。



 「8月くらいからやってきたことを継続してやっているので、一軍の練習試合でどれぐらい通用するのか楽しみ」と2月16日から始まった対外試合では、2月22日の中日とのオープン戦で満塁本塁打、翌23日の韓国・ハンファとの練習試合にもバックスクリーンに豪快な一発。ただ、練習試合・オープン戦で打率.158(38−6)、3本塁打、9打点とアピールできず。



 「そこはフォームどうこうは気にしていなくて、気持ちの部分だったりとか、一軍の舞台だと自分のスイングができなくなったりと思っていた。正直、オープン戦は僕が結果を求めすぎたというか、ちょっと小さくなっていた部分があった」。



 昨年一軍を経験してファームを落ちた時と、今回は開幕前にファームを落ちた時では気持ちの面で変化はあったりしたのだろうかーー。



 「とにかくいつ上がっても打てるようにというのと、チャンスが多くないのもわかっていますし、しっかり結果を残すにはそういうところが大事かなと思っていました」。



 ファームでは「準備の段階だったり、目付けの部分、待ちかた、ファームで打てても一軍ではどうかなと考えて、ホームランを打っても納得いっていないホームランもファームではありましたし、そういったところを自分に厳しくやっていましたね。今回は思い切って、打てなかったら自分が練習するしかない。それぐらいの準備はしてきたので、という感じです」と、打率.365、5本塁打、21打点と結果を残し、4月12日に一軍昇格を果たした。



 「準備の段階であったり、やってきたことをやれば絶対に打てると思うので、そこだけですね。小さくならないことと、自分のできることをする、それだけです」。



 「とにかく与えられた場面、打席でしっかり自分のできることを精一杯全力で尽くして、僕がチームを勝たすくらいの気持ちで打席に立ったり、試合に出たいですね」。



 山本は4月16日の日本ハム戦でプロ初本塁打を放った後、試合に出場したり、しなかったりということがあったが、現在10日の西武戦から3試合連続先発出場中。今季に向け一軍で20本塁打を目標に掲げる山本には、チームが長年課題とする“日本人の長距離砲”を克服するような一発に期待したいところだ。



取材・文=岩下雄太

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  • 打率120、本塁打2本は他の球団だったら間違いなく二軍落ちレベル。上げる選手いないから一軍にいるだけ。
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