バイデン前米大統領(82)が、2024年の大統領選当時に行われたハリウッドスターが勢ぞろいした資金集めのイベントで、俳優ジョージ・クルーニー(64)を認識できず、心の底から動揺させたと報じられた。
米ニューヨーカー誌が13日に報じたもので、近日発売予定のバイデン氏の衰退とその隠蔽(いんぺい)、そして破滅的な再出馬の選択に関する新著「オリジナル・シン(日本語訳:原罪)」で、その出来事について明かされているという。
長年に渡って民主党の大物支持者として知られるクルーニーは、昨年6月に米ロサンゼルスで資金集めイベントを共同主催し、多額の献金をもたらした。しかし、バイデン氏はクルーニーと15年来の知り合いだったにも関わらず、その場で誰なのか認識できなかったといい、「まるで生きている人ではない人を見ているようだった」「衝撃的で、みんなが顔を見合わせた。本当に酷い状況だった」と当時の様子が明かされているという。
補佐官が「ジョージを知っているでしょ」と話しかけて優しく思い出させようとする場面もあったが、「ここに来てくれてありがとう」とクルーニーに語りかけたといい、イベントの主催者で世界で最も有名な人物の一人であると認識していなかったのは明らかだと記されているという。クルーニーがこのイベントの前に最後にバイデン氏に会ったのは、2022年12月に首都ワシントンのケネディ・センターで行われたケネディ・センター名誉賞授賞式に出席した際で、それから1年半でまるで10歳も老け込んだように感じたことなども明かされている。
バイデン氏はこの資金集めイベント後に行われたトランプ大統領との討論会で惨敗し、クルーニーが「この大統領では勝てない」と選挙戦からの撤退を求める論説をニューヨーク・タイムズ紙に掲載することとなった。
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新著では、バイデン氏の認知機能やコミュニケーション能力の衰えを側近らが認めず、隠蔽しようとしていたことが明かされている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)
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