写真 イタリアのラグジュアリーブランド「ロロ・ピアーナ(Loro Piana)」が、モンゴルのカシミヤ協同組合と遊牧民のコミュニティ、モンゴルの草原を支援する新プロジェクト「レジリエント・スレッド(Resilient Threads)」発表した。
同プロジェクトは、LVMHグループの環境戦略である「LIFE 360」と連携。「LIFE 360」では、2030年までに500万ヘクタールの自然生息地を回復することを目指している。
ロロ・ピアーナは、40年以上にわたりモンゴル産カシミヤを原料として調達してきた背景から、5年間のプログラム「レジリエント・スレッド」を立ち上げた。国連砂漠化対処条約(UNCCD)や、SFA(持続可能な繊維同盟)、OCT(オデッセイ保全トラスト)とのパートナーシップのもと、協同組合と地元の遊牧民の専門知識を基に2年間の準備作業を経て実現したという。
プログラムは、モンゴル・スフバートル県の5つの地区での遊牧民の生活支援に特化する。世界でも数少ない手つかずの草原生態系のひとつであるモンゴル東部 ステップ地域の生物多様性を保護しながらサプライチェーンの構築を目指すほか、「人や動物、環境の幸福と健康を相互に関連するもの」として捉える包括的な「ワンヘルス」アプローチを採用し、初の移動式ワンヘルスハブを設立。車両で遠隔地まで移動し、政府の保健プログラムと連携した予防医療やワクチン接種キャンペーン、研修、保健問題に関する啓発活動など、さまざまなサービスを提供することで人々の健康を守るとしている。