陸上男子100メートルで世界選手権2大会連続入賞のサニブラウン・ハキーム(26=東レ)が、9月の同選手権東京大会を見据えて復調を誓った。
20日、羽田空港で拠点とする米国への出国前に取材対応。18日のセイコー・ゴールデングランプリの欠場理由は「左ハムストリングスの付け根に張りがあった」といい「本番は世界選手権。皆さんの前で走りたかったが我慢した」と大事をとった。
今季2戦目は6月6日のダイヤモンドリーグ(DL)ローマ大会の予定。4月のシーズン初戦は10秒42にとどまっており「コンディションをしっかり戻して、準備したい」と状態を上げていく。
自分のパフォーマンスを高めながら、同時に陸上界全体へも目を向ける。今月10、11日の世界リレー(中国)から帰国後は、練習の合間を縫って2つの小学校を訪問。かねて子どもたちとの交流に力を入れているサニブラウンは、開幕まで4カ月を切った世界選手権へ「日本でやるという危機感が少し足りない」と指摘した。
「(大会を)やるだけでなく、終わった後に陸上界、スポーツ界がどうなっていくのかが一番大事。めったにない機会をみんなで頑張って生かさないといけない。もう少し日本にいる選手が率先して東京でやることをアピールしたり、子どもたちと触れ合ったりして、一緒に陸上界全体で盛り上げていければと思う」
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昨年6月に新潟で開催された日本選手権は、全4日間の来場者数が2万1871人。2000人に満たない日もあった。国内の主要大会は空席が目立つのが現状だ。
それだけに9月の大舞台へ「子どもたちや日本の皆さんに勇気や元気を与えたい。サッカーや野球に肩を並べられるくらいまで成長していくきっかけになれば」と熱い思いを口にした。
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