
記憶の扉のドアボーイ・山下メロです。記憶の底に埋没しがちな平成時代の遺産を今週も掘り返していきましょう。
さて、平成時代にはいろいろなテレビ番組が誕生しました。中でも印象深い番組のひとつが、2002年10月にフジテレビ系列の関東ローカル深夜番組としてスタートした『トリビアの泉 〜素晴らしきムダ知識〜』です。
03年7月からはタモリさんを迎えて全国放送のゴールデンタイムに進出。視聴者投稿の豆知識を紹介する内容ですが、情報番組のようなライフハック系ではなく、日常生活でまったく役に立たない知識を紹介していくことが新鮮でした。
そんな「へぇ」としかリアクションのしようのない知識に対して、出演者は目の前の「へぇボタン」を押します。押した回数がスコアになり、押すごとに鳴る気の抜けた「へぇ」という音。悪い印象にもなりがちな音ですが、クセになる人が続出しました。日常でもボタンを押すしぐさをしつつ「へぇへぇへぇ」と言ったものです。
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そして、バンダイから番組公式で、押せばあの「へぇ」音が鳴って光る「1/1へぇボタン」が発売されました。これを買えば、家庭で誰かが言ったトリビアに対して番組さながらにリアクションできるファン待望アイテムです。
しかし、人気であればあるほど登場するのが類似品。紹介しきれないほどトリビアっぽい商品が生まれましたが、それは人気の裏返しと言えるでしょう。クレーンゲームの景品に登場したのが、本家の青色に対し緑色のへぇボタン。本家のスコア部分に表示される数字は20へぇが満点の2桁。一方、類似品は4桁!
「9999へぇまでカウントできるのか!?」と思いましたが、左側に数字が増え、20カウントで右に移動して、赤く点灯する謎仕様でした。色を変えるために4桁......。
さらに「どんだけぇ〜ボタン」というものもありました。こちらはTBS『リンカーン』のトリビアの泉パロディ「『どんだけぇ〜』の泉」に登場するボタン。なんとテレビ局をも飛び越えて類似商品が誕生していたのです。
撮影/榊 智朗
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