「紛失防止タグ」被害相談急増=位置情報悪用か、対策検討―警察庁

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2025年06月05日 14:01  時事通信社

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時事通信社

紛失防止タグの一つ、アップルの「エアタグ」(AFP時事)
 警察に寄せられるストーカー被害の相談では、全地球測位システム(GPS)機器などで所在を調べられたとする訴えが増えている。特に、落とし物や盗難被害などの際に位置を把握できる「紛失防止タグ」に関する相談が急増しており、警察庁は対策を検討している。

 ストーカー被害を巡り、不審なGPS機器が見つかったなどとする相談は2024年に883件あり、前年比201件増。うち紛失防止タグに関するものは370件で、前年からほぼ倍増した。

 紛失防止タグはカバンや財布に取り付ける小型の電子機器で、GPS機器同様、被害者の所在地を把握するために無断で所持品や車などに仕込んだものとみられる。

 不正に入手した位置情報を居宅侵入や付きまといに悪用する例は多く、GPS機器は取り付けや位置情報取得を無断で行うことがストーカー規制法で禁止されている。ただ、紛失防止タグは通信の仕組みが違うため、同法の適用対象外になっているという。

 警察庁によると、対策として定期的に身の回りを確認することが重要で、スマホによっては自分のものではない紛失防止タグを検知して警告する機能もある。同庁は被害の手口を分析し、タグの法規制についても検討する方針だ。 
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