週明け16日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前営業日比11.73ポイント(0.35%)高の3388.73ポイントと反発した。
中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。月次経済統計が総じて弱い内容となる中、当局は経済成長目標達成のため、追加の刺激策を打ち出すとの見方が広がった。取引時間中に国家統計局が公表した統計では、5月の小売は上振れたものの、同月の鉱工業生産や1〜5月の固定資産投資は予想を下回り、1〜5月の不動産開発投資は落ち込みが拡大している。また、中国人民銀行(中央銀行)が13日に公表した金融統計では、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びと人民元建て新規融資額が市場予想を下回った。中東地域の地政学リスクなどを懸念し売り先行したが、主要指標の発表後、指数はプラス圏に転じている。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、不動産の上げが目立つ。新城控股集団(601155/SH)が3.9%高、金地集団(600383/SH)が3.6%高、保利発展控股集団(600048/SH)が2.2%高、信達地産(600657/SH)と中華企業(600675/SH)がそろって2.1%高で引けた。
金融株もしっかり。興業銀行(601166/SH)が2.0%、中国建設銀行(601939/SH)が1.6%、中国人民保険集団(601319/SH)が2.5%、中国太平洋保険(601601/SH)が1.6%、東呉証券(601555/SH)が4.5%、中信証券(600030/SH)が1.4%ずつ上昇した。ハイテク株、素材株、インフラ建設株なども買われている。
半面、医薬株は安い。華潤双鶴薬業(600062/SH)が3.0%、上海医薬集団(601607/SH)が2.8%、健康元薬業集団(600380/SH)が1.9%、天士力医薬集団(600535/SH)と上海復星医薬集団(600196/SH)がそろって1.4%ずつ下落した。消費関連株、自動車株、軍需産業株、エネルギー株、公益株も売られている。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.15ポイント(0.06%)高の256.00ポイント、深センB株指数が3.19ポイント(0.27%)安の1157.54ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)