綾野剛(43)の主演映画「でっちあげ 〜殺人教師と呼ばれた男」(三池崇史監督、27日公開)プレミアイベントが16日、東京・カナデビアホールで行われた。3月31日をもってKAT−TUNを解散し、STARTO ENTERTAINMENTから独立した亀梨和也(39)が独立後、初めて公の場に姿を見せた。
「でっちあげ−」は、2003年に全国に衝撃を与えた、日本で初めて教師による児童へのいじめが認定された体罰事件を追った福田ますみ氏のルポルタージュ「でっちあげ 福岡『殺人教師』事件の真相」(新潮文庫)を実写映画化。綾野は「死に方教えてやろうか」と教え子をどう喝し「史上最悪の殺人教師」と呼ばれた希望ヶ丘小学校4年3組の担任教諭・薮下誠一、亀梨は事件を嗅ぎつけた週刊春報の記者・鳴海三千彦を演じた。亀梨にとって、前所属事務所を退所後、初の出演作品となる。
亀梨はレッドカーペットを歩いただけで、女性ファンから次々と声援を浴びた。会話も交わすなど、気さくに接し「亀ちゃ〜ん」「かわいい〜」と声をかけられると、涼しげに手を振った。レッドカーペット中に行われた、登壇者によるプレゼント抽せん会にも参加し「第3バルコニー3列66番」と当せん番号を発表すると、その紙を折り紙のようにして飛行機を折り、飛ばそうとするパフォーマンスで場内を沸かせた。
さらに、薮下から酷い体罰を受けたとされる氷室拓翔を演じた、三浦綺羅(12)が公式SNS向けにインタビューに挑むと、台の上に乗った三浦に歩み寄り「(背の)高さ、でっちあげられたな。大きくなったな!」と声をかけ「声、出して覚えますか?」と逆質問「出して覚えます」と帰ってくると「俺も声を出して覚えます」と答えた。イベント中も壇上で、共演陣を演じ、盛り上げ役に徹した。
鳴海が事件をかぎつけ、実名報道に踏み切り、過激な言葉で飾られた記事は、瞬く間に世の中を震撼(しんかん)させ、薮下はマスコミの標的となってしまう。停職処分になり、児童側を擁護する550人の大弁護団が結成され民事裁判へと発展。ただ、法廷は「すべて事実無根のでっちあげ」だという、薮下の完全否認から物語は幕を開ける。 亀梨は、三池崇史監督(64)が「特別な悲劇ではなく、日常にいつ起こってもおかしくない身近な題材。誰を責めて、善で、悪でという物語ではなく、登場人物の1人、1人に共感できると思う」と語るのを聞き、うなずいた。その上で「監督がおっしゃったように、どこの目線でストーリーを追いかけるかというところで。どこの演じたパートも、人間って1つの側面じゃないな、立場、シチュエーションにおいて、こうだなと。SNSで、そうじゃない自分も作ることができる世の中だけど、自分の理想…とか考えさせられました先生、かわいそう…とだけ思うほど、自分はきれいなのかと」と語った。
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公開された特報映像では、綾野演じる薮下が、拓翔に「君さ、生きてる価値ないから死んだ方が良いかも」と声をかけたり、体罰をする一方「やっていません」「全く身に覚えがないです」と否定するシーン、亀梨演じる鳴海が「認めて謝罪したんですよね?」と追及するシーンが展開される。
この日は、薮下から酷い体罰を受けたとされる氷室拓翔の母律子役の柴咲コウ(43)、希望ヶ丘小学校の都筑敏明教頭役の大倉孝二(50)律子の夫、氷室拓馬役の迫田孝也(48)薮下を懸命に支える妻希美役の木村文乃(37)薮下の勤める小学校の校長ながら保身に走る段田重春役の光石研(63)50人もの大弁護団を率いる律子側の敏腕弁護士・大和紀夫役の北村一輝(55)薮下の弁護を唯一引き受けた弁護士・湯上谷年雄役の小林薫(73)も登壇した。
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