
■MLB ドジャース 6ー3 パドレス(日本時間17日、ドジャー・スタジアム)
ドジャースの大谷翔平(30)が17日、本拠地のパドレス戦に“1番・DH”・“先発投手”の二刀流で出場し、1回、28球を投げて、被安打2、奪三振0、四死球0、失点1(自責点1)、最速は161キロ、2023年8月24日以来の“二刀流復帰”を果たし、ドジャース移籍後、初マウンドで1回2安打1失点だった。打撃では4打数2安打2打点、打率は.300。3試合連続、今季24度目のマルチヒットをマークした。
前日16日の試合後、D.ロバーツ監督(53)が「彼自身が“メジャーの試合で投げる準備ができた”と伝えてきたのです」と話し、23年8月24日以来、663日ぶりに“二刀流復帰”が決まった大谷、ドジャース移籍後、初のマウンドとなった。
本拠地ファンの大歓声でマウンドに上がった大谷、1回、1番・F.タティースJr(26)にフルカウントから159キロのストレートで詰まらせたが、センター前へポトリと落ちるヒット。2番・L.アライズ(28)の4球目には最速の161キロをマークした。カウント2-2から157キロのシンカーをコンタクトされてセンター前へ。無死一、三塁とピンチを迎えた。
3番・M.マチャド(32)はカウント1-2と追い込むと、スイーパーでハーフスイングを奪ったが、ボールの判定、大谷も両腕をあげて残念がった。最後もスイーパーでタイミングを外してセンターフライ。3塁走者がタッチアップでホームに還り、1点を失った。
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その後、後続をしっかり押さえて、ドジャース初のマウンドは1回、28球を投げて、被安打2、奪三振0、四死球0、失点1(自責点1)、最速は161キロだった。
そして、その裏、1番・DHの大谷はベンチで用意せずに、ネクストバッターズサークル付近でレガースをつけるなど珍しい姿が見られ、大谷は汗を拭く間もなく打撃の準備を行った。
打席に向かうと、いつものルーティンで相手ベンチに挨拶、大汗を流しながら休むことなくバッターボックスに入った。そして、フルカウントから7球目のスライダーに空振り三振に倒れた。
3回、打席前のベンチではD.ロバーツ監督(53)と笑顔で会話する姿も。2死三塁で迎えた第2打席、カウント1-0から第1打席で打ち取られたスライダーをコンパクトに逆方向へ弾き返し、3試合連続安打となる左中間への同点タイムリーツーベース。自分で取られた得点を自分で返した大谷、2塁ベース上ではブルペンに向かって笑顔でセレブレーションを行った。
1対2と1点を追うドジャースは4回、1死二、三塁で6番・M.マンシー(34)が右中間へ逆転の2点タイムリーツーベース。続く7番・A.パヘス(24)はデッドボールでパヘスがシースをにらみつける場面も。ベンチもブルペンもグラウンドにいつでも飛び出せる準備、大谷も一番最初に飛び出す姿勢になっていた。
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球場も騒然となったが、ドジャースは9番・T.エドマン(30)がタイムリーを放ち、4対2。そして、2死一、二塁で大谷の第4打席、カウント0-1から内角高め158キロのストレートを強引にバットをかぶせてライト前へタイムリー、3試合連続、24度目のマルチヒットをマークし、1塁ベース上で笑顔を見せた。
6回、1死一塁で大谷の第4打席、パドレス2人目、左腕のW.ペラルタ(33)と対戦。カウント0-1から際どい外角低めのシンカーをストライク判定、珍しく大谷が審判に抗議した。これで集中力がやや切れると、最後はストレートに振り遅れて空振り三振に倒れた。
8回、大谷の第5打席はパドレス3人目、D.モーガン(25)と対戦、カウント3-1から四球。大谷は“二刀流復帰”で4打数2安打2打点、打率.300、3試合連続、今季24度目のマルチヒットをマークした。チームは大谷の後を受けた投手陣が踏ん張り、8回にはT.スコット(30)、9回にはK.イェーツ(38)と盤石リレーでパドレスに勝利を収めた。
試合後、インタビューに答えた大谷は「結果的にはいまいちでしたが、自分の中でいいイメージを持って前進できるいい一日だった」と話し、「いいオフェンス、ブルペンもそうですけど、素晴らしい野球だった。全員で勝ち取ったいい勝ちだった」と笑顔を見せた。
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