
レジ袋有料化や紙ストロー、ソーラーパネル設置の義務化など、昨今サステナビリティを重視する政策が多々見受けられます。みなさんはそういったサステナビリティに対して「本当に効果があるの?」と疑問に感じることはありませんか。
【写真】サステナビリティの取り組みへ…最も不便だと感じているものは?(調査結果を見る)
株式会社パイプラインが実施した「企業のサステナビリティの取り組みに対する消費者の理解」に関する調査によると、サステナビリティへの取り組みの中でも「紙ストロー」への不満が特に大きいということがわかりました。
この調査は、2025年4月10日〜11日の2日間、20代〜60代の男女1006人を対象に実施されました。
そもそも企業の行うサステナビリティへの取り組みそのものは、消費者に受け入れられているのでしょうか?企業のサステナビリティへの取り組みについて、「本当に効果があるのか」疑問に感じたことのある人の割合は61.2%と非常に高い数字となっています。
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それぞれの取り組みに対する印象を調査した結果、「商品パッケージの簡略化」や「環境に良い素材による商品・サービス」が好印象を持たれており、特にパッケージの簡略化は商品のコストダウンにも繋がるので違和感なく受け入れられやすいようです。
その反面、「プラスチック製カトラリーの有料化」や「紙ストローの導入」は消費者目線では「不便だ」と感じる意見が多く、あまり理解を得ることができていないことがわかりました。
前の質問の中で「とても不便だと感じる」を選んだ人に対して「最も不便に感じるもの」を回答してもらったアンケートでは、結果として「紙ストローの導入」がトップとなりました。その理由としては「紙だと使用感が悪く、ふにゃふにゃになってしまう」という声があがっています。
2位は「レジ袋の有料化」です。「ビニール袋だけのはずが紙袋も便乗値上げ」「有料化とプラゴミ削減の効果が不明瞭」などの意見があがりました。
3位は「アメニティ(歯ブラシ・ヒゲ剃りなど)の提供中止」です。「衛生面を考慮すると使い捨てのアメニティはあった方が良い」との声がありました。
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また、企業のサステナビリティへの取り組みを理由にお店やブランドの利用を避けた経験があると答えた人は17.7%という結果になりました。
アンケートによると、消費者が重視する点として最も多く挙げられたのが「実効性のある取り組みかどうか」(47.0%)で、続いて「利用者の利便性を配慮すること」(41.3%)、「環境に本当に良いのか根拠が示されること」(3.7.5%)という意見があり、見た目よりも実際の効果や根拠を明らかにしてほしいという意識があることがうかがえます。
企業のサステナビリティへの取り組みに関して、好感を持てるという回答が多く寄せられたのは、「数字やデータで成果が示されているとき」でした。消費者が金銭を支払っている以上、その効果が明確であることが求められます。次いで「自分の暮らしに良い影響を感じたとき」「長く続いている取り組みだとわかったとき」という意見が多く寄せられました。
また、エコよりも優先してほしいと感じることについては「安全性や安心性」という意見が最も多く、「商品の品質や使いやすさ」「価格の安さ」が続きました。一方で「エコが最優先だと思う」という意見は全体の5.4%に留まっており、多くの消費者がエコだけでなく、安全性や利便性、価格に対しても高い意識を持っていることがわかりました。
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