

私は帰宅してから冷静に夫に話しました。私はたしかに「言ってほしい」と言いました。しかし「言う」だけじゃなくて「何とかしてほしい」っていう意味での「言う」だったのに、夫は私の真意をまったく理解していませんでした。

夫は私の言葉に、少し考えてから、不思議なことを言い始めたのです。「招待される側が、招待してくれた人にあれこれ文句言うのはおかしい」「夫婦で招待されているのであれば、夫婦で参加しないと失礼」……というのが夫の考えだそうです。

夫には、私の気持ちが何ひとつ伝わっていなかったのです。
私はずっと夫のことを「私の気持ちに寄り添ってくれる優しい人」だと思っていました。
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私の気持ちに寄り添ってくれはするものの、なるべく事を荒立てないように穏便に済ませようとする「事なかれ主義」なのが透けて見えました。
もうこれ以上この人に何を言ってもダメだ。
そう思って私は、別の方法を考えはじめたのでした。
【第4話】へ続く。
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