機械メーカー「大川原化工機」を巡る冤罪(えんざい)事件で、頭を下げる警視庁の鎌田徹郎副総監(中央左)と東京地検の森博英公安部長(左端)。右端は同社の大川原正明社長、右から2人目は元役員の島田順司さん=20日午後、横浜市都筑区 機械メーカー「大川原化工機」を巡る冤罪(えんざい)事件で、一連の捜査を違法と認定した国家賠償訴訟の判決が確定したことを受け、警視庁の鎌田徹郎副総監と東京地検の森博英公安部長が20日、横浜市の同社本社を訪れ謝罪した。
同社側からは大川原正明社長(76)や元役員島田順司さん(72)らが出席。鎌田副総監は「多大なご心労、ご負担をおかけしたことを深くおわび申し上げます。二度と起こさないよう尽くしてまいります」と頭を下げた。森公安部長も「心よりおわび申し上げます」と謝罪した。大川原社長は「十分検証して、二度とこういうことが起こらないようにしてほしい」と話した。
一方、勾留中に胃がんが判明し亡くなった元顧問相嶋静夫さんの遺族は「何が真実だったのか説明すらなされないまま謝罪を受けることはできない」として同席しなかった。同社の代理人弁護士は、警視庁や最高検による捜査の検証に第三者を加えることなどを求めた要望書を手渡した。

機械メーカー「大川原化工機」を巡る冤罪(えんざい)事件で、警視庁の鎌田徹郎副総監(中央左)と東京地検の森博英公安部長(左端)から謝罪を受けた後、発言する大川原正明社長(右端)=20日午後、横浜市都筑区