


義父の言葉が響いたようで、ケンはずっと元気がありません。羽田さんへの罪滅ぼしを優先してもらうため、私は別れてあげた方がいいのかもしれません。それがケンの気持ちを楽にするというのなら……。夜になり、私はケンに話しかけました。




私はどこまでいっても第三者だし、ケンの本当の苦しみは分かってあげられません。けれど私がそう言うと、ケンからは逆に謝られてしまいました。「羽田さんのため」と言いながら、結局は「自分のため」に動いていただけだったと……。


義両親が私の味方をしてくれたおかげで、私も少し吹っ切れました。私は本当の意味で、ケンの苦しみを何ひとつ理解してあげることができていなかったのです。ケンとずっと一緒にいたくて「一緒に背負う」なんて言ったけれど、そんなことはできなかった。そんな言葉を簡単に言ってはいけなかったのです。
もしケンが、羽田さんと一緒にいる方が楽になれるというのであれば仕方ない……。私はそこまで覚悟をしていました。しかしケンも義父に叱られてから、その言葉の意味を真剣に考えていたようです。ケンは私に向かって「羽田さんとのことはちゃんとする」と言いました。先方がそれで納得するかは分かりませんが、今はケンの言葉を信じて待ちたいと思います。
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原案・ママスタ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子