
子どもの学校生活は、親の目が届かない分、いじめ問題やケンカなど多くの不安がつきものです。「いじめられていないだろうか」と心配する一方で、「まさかうちの子がいじめをするなんて」と考える親も少なくありません。漫画家のしろやぎ秋吾さんがInstagramに投稿した『娘がいじめをしていました』では、いじめる側といじめられた側の家族を両方の目線から描かれ、話題となっています。
物語はテレビでいじめのニュースが報道されている場面から始まります。被害者と同じ年代の子どもを持つ親として胸を痛めながら見ていた赤木家の母親が「かわいそうにね」と言うと、父親は「自分の子がいじめていたら気づくでしょ」と加害者の親への疑問を口にします。母親は小学生後半になりある程度手のかからなくなった娘・愛の交友関係には口出しせず、見守っていますがニュースで少し不安になり、学校でのいじめについて聞いてみることに。すると愛は「みんな仲良い」と返事をしたことに母親は安心するのでした。
場面は変わり、馬場家では娘の小春が母親に何か言いたそうにうつむきます。母親は気分転換にと小春をドライブに誘い、他愛もない会話で娘を安心させようとします。その会話の中で幼馴染である愛の話をしてみると、小春は急に泣き出し「愛から嫌がらせされている」と話すのでした。
その後夫婦で話し合い、学校の先生にも相談します。しかしその後の経過連絡などはなく、小春は毎日学校へ行っているため、一旦は見守ることにします。そんなある日の夕方、服が汚れて怪我をした小春が泣きながら帰ってくるのでした。
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展開が気になる形で終わる同作について、作者のしろやぎ秋吾さんに話を聞きました。
子どもが学校の話をしてくれても親視点からはほとんど何も見えない
ー「いじめ」についてはシビアな話だと思うのですが、こちらの話を描こうと思ったきっかけを教えてください。
いじめについては、自分が何年か学校現場で勤務していたこともあり、以前から関心を持っていました。また、自分の子どもが学校でこんなことがあったと話してくれた時に、親視点からはほとんど何も見えないこと、それがもしいじめだったら親はどうしたらいいのだろうとゾッとして、この話を描こうと思いました。
ー加害者と被害者、両方の家族の視点から描いたのは何故ですか?
いじめた方が主人公の話になるので、片方だけを描くとどうしても表面的になると思いました。両方の家庭がどのように苦しんでいくのかを、より具体的に共感してもらいながら読んで欲しかったので、両方の目線からの作品作りにしました。
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ーこの作品についての想いや読者に伝えたいことなどがあればぜひ教えてください
読んでいて辛いテーマではありますが、セリフも構成も考え抜いた良い作品になっていると思います。ぜひ読んでみてください。
(海川 まこと/漫画収集家)
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