特殊詐欺の詐取金をマネーロンダリング(資金洗浄)したとして、警視庁捜査2課などは23日、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)容疑で、いずれも職業不詳の樋口拓也(37)、相田栄幸(33)両容疑者を再逮捕した。認否は明らかにしていない。
樋口容疑者は「ルフィ」と名乗る指示役らによる強盗事件の被害金の一部を受け取っていたことがこれまでに判明している。同課は、同容疑者らがルフィグループなど複数の組織の資金洗浄を請け負っていたとみている。
同課によると、樋口容疑者らが2023年4〜6月ごろに現金化した暗号資産は約13億円に上るとみられる。管理するトランクルームなどからは現金1億数千万円以上が見つかっており、同課は犯罪収益が含まれているとみて、捜査を進める。
再逮捕容疑は23年4月、新潟県などの男女計4人からだまし取った架空請求詐欺の詐取金を暗号資産に交換。複数の交換所などを経由して動かした後、女(48)=詐欺容疑で逮捕、処分保留で釈放=に現金化させるなどして犯罪収益を含む計4億5000万円を隠匿した疑い。
樋口容疑者らは、東京・銀座や六本木などの路上で、女から現金を受け取っていた。
樋口容疑者らは4月以降、「アダルトサイトの未払い金がある」などと偽り、現金をだまし取った詐欺容疑で、これまでに3回逮捕されていた。