党勢低迷、見えぬ出口=公明、参院選へ強まる危機感

7

2025年06月26日 07:31  時事通信社

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

時事通信社

講演する公明党の斉藤鉄夫代表=25日午後、東京都千代田区
 東京都議選で9回連続の全員当選を逃した公明党が、7月の参院選(3日公示、20日投開票)への危機感を強めている。「政治とカネ」や物価高で厳しい政権批判にさらされ、持ち前の強固な組織力もほころびが目立つ。大敗した昨年の衆院選からの立て直しを目指すが、低迷する党勢回復の道筋は見通せない。

 「油断したということかもしれない」。公明の斉藤鉄夫代表は25日、東京都内で講演し、都議選の結果をこう振り返った。

 昨秋の衆院選で、公明は自民党派閥の裏金事件のあおりを受け、当時の石井啓一代表が落選するなど議席を大きく減らした。斉藤氏の「初陣」となった都議選でも逆風は続き、改選前議席より擁立候補を絞ったが、36年ぶりに落選者を出す事態となった。

 開票直前、党本部内では「7、8議席落とす可能性がある」との厳しい見方も出ていた。結果は擁立した22人中19人が当選。党幹部の中には「よく踏みとどまった」との受け止めもある。

 ただ、議席を失ったのはいずれも党を象徴する選挙区。新宿区は、支持母体・創価学会が本部を置く。現職2人が共倒れした大田区は、党創設者の故池田大作・学会名誉会長の出身地だ。党関係者は「落としてはいけなかった」と嘆いた。

 当選した選挙区でも、得票数が目標に数千票程度届かないケースが目立つといい、全体では前回比10万票減。国政選の比例票も減少が続く中、改めて集票力の衰えが浮き彫りとなった格好だ。

 西田実仁幹事長は24日の記者会見で、都議選の敗因について「物価対策が不十分だとの民意(の表れ)ではないか」と分析。9月以降もガソリン価格の支援策継続を検討する考えを示したが、党内には「裏金問題などへの拒否感は政策ではカバーできない」との懸念がくすぶる。

 「大変な世界状況の中、しかるべき決断ができなくなる。自公で過半数を維持させてもらいたい」。斉藤氏は講演で、参院選をあえて「政権選択選挙」と位置付け、自公政権の継続を訴えた。 

このニュースに関するつぶやき

  • シンプルに創価の婦人部と青年部の高齢化で動員力が衰退してるからでしょ。あと長井秀和の存在とか。。
    • イイネ!1
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(6件)

ニュース設定