
CINRAによる新たなアワード『CINRA Inspiring Awards』。その受賞作品、9件を発表しました。
『CINRA Inspiring Awards』はジャンル問わず、これからの時代を照らす作品の創造性や芸術性を讃えるアワード。初回となる今回は、9名の審査員によって選出されました。特設サイトはこちら。
審査員のひとり、コムアイさんによって選出されたのは、空音央監督初の長編劇映画『HAPPYEND』。近未来を舞台に幼なじみの親友2人が、とあるいたずらをきっかけに友情が揺れ動く様を描いた青春映画です。『ヴェネチア国際映画祭』オリゾンティ・コンペティション部門に選出されました。
アジアの現代映画史の一つのマイルストーンような、時代が前に進むために必要な映画だと思いました。「この世界に翻弄される私たち」を描くだけではなく、「私たちは世界をどうしたいのか?」を問いながら軽快なフィクションを、美しい映像で作っていたことが素晴らしかったです。
自分にしか作れない物語に集中することもとても大事なことだと思いました。
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ユウタとコウは幼馴染で大親友。いつもの仲間たちと音楽や悪ふざけに興じる日々を過ごしている。こんな幸せな日常は終わらないと思っていた。
高校卒業間近のある晩、いつものように仲間と共にこっそり学校に忍び込む。そこでユウタはどんでもないいたずらを思いつく。「流石にやばいって!!」と戸惑うコウ。「おもろくない??」とニヤニヤするユウタ。
その翌日、いたずらを発見した校長は大激怒。学校に四六時中生徒を監視するAIシステムを導入する騒ぎにまで発展してしまう。この出来事をきっかけに、コウは、それまで蓄積していた、自身のアイデンティティと社会に対する違和感について深く考えるようになる。その一方で、今までと変わらず仲間と楽しいことだけをしていたいユウタ。
2人の関係は次第にぎくしゃくしはじめ...。
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日本、インド、ブラジルなどの芸能や儀礼に影響を受けてパフォーマンスをしている。村田実莉と立ち上げたアーティビズム・コレクティブ「HYPE FREE WATER」では、環境問題を問いかけるビジュアル制作、資本主義をおちょくる演劇型アートイベント「おかしなおかね」を主催するなど。現在、ペルーアマゾンでの生活・出産記を執筆中。「水曜日のカンパネラ」を2021年に脱退。
CINRA, Inc.は、創設以来約20年にわたり、芸術文化の領域に根差し、メディアを通じて多くの表現者の作品や声を届けてきました。審査員の皆様のご協力を得て、「これからの時代を形づくる」多様で多彩な作品を社会に伝えていくアワードを開催いたします。
わたしたちは、「CINRA Inspiring Awards」を通して、次の時代を予感させる新たな表現がより広く人々に届くことを願っています。
エリイ(芸術家)
金原ひとみ(作家)
コムアイ(アーティスト・歌手)
岨手由貴子(映画監督)
遠山正道(株式会社スマイルズ 代表)
穂村弘(歌人)
真鍋大度(アーティスト、プログラマ、コンポーザ)
林士平(漫画編集者)
山戸結希(映画監督)